2009年03月04日

日本の先生、ヒューストンで授業をご披露 #02(全3回)
−いよいよ本番−

2月6日。最初の授業の日です。早めに昼食を済ませ教室で準備していると、待ちきれないかのようにちらほら参加者がのぞきに来ます。12時30分。今年も満員御礼で、いよいよ授業の始まりです。はじめに宇宙教育センターの室長からJAXAでの宇宙教育の取り組みについて説明があって、続いて先生方の発表。
 

▲ 教室いっぱいの参加者を前にいよいよ授業開始
 
一人目は、岩手県の羽田小学校から参加された三浦先生。身近なものを使って、電池をつくるという実験です。最初の素材は、現地のお店で調達した果物や野菜。日本では見かけない食材もあったのでうまくいくか心配でしたが、結果はすべて成功。続いて、日本の十円玉や一円玉を使ったコイン電池の紹介です。自分の財布からコインを取り出して試している参加者もいました。お土産に「二十二円バッテリー」を配ると、みんな大喜びでした。
 

▲ 三浦先生(羽田小学校)の電池の仕組みの実演
 
二人目は、大阪の殿山第一小学校から参加された竹内先生。担任している1年生の子供たちから「がんばって」と応援されてきたという先生は、日本の文化も紹介しながら、地球温暖化について発表しました。二酸化炭素による温室効果を実演するために、ドライアイスから気体を取り出して、ビンに注入。熱源をあてて、通常の空気の入ったビンと比べながら温度の上昇と、熱源を切ってからの温度変化を測ります。30秒後毎の変化を記録しました。その後日本のエコ活動の紹介として、プラスチックバックの代用に日本の伝統的な日用品、風呂敷を使うことを提案して、ワインボトルを2本も包んでみせると、拍手喝采。その後参加者も夢中になって挑戦しました。
 

竹内先生(殿山第一小学校)の環境問題の実演
 
三人目は、鹿児島の和田中学校から参加された大塚先生。コズミックカレッジでも大人気の注射器を使ったロケットの実験に先生が手軽にできるよう手を加えたもの。簡単に手に入る注射器にちょっと細工して、シリンダーの中にエタノールを吹き付けて点火すると、勢いよく注射器ロケットが飛び出します。大きな音と派手さが受けたのか、参加者からボランティアを募ると、みんなやりたそうにたくさんの手が挙がります。簡単な素材で、楽しみながらロケットが飛ぶ原理を理解できるのがとても好評でした。
 

▲ 大塚先生(和田中学校)の注射器ロケットの実演
 
最後は、宇宙教育センターの参事で、長年、中学校の校長を務められた中村先生。「飛ぶ科学」と題して動物や種子、凧、飛行機にいたるまで、さまざまな飛ぶものにまつわる科学を実演を交えながらお話ししました。日本から持ち込んだ奴凧などを見せながら、参加者たちにも材料を配布して、みんなで凧やグライダー模型作りに挑戦です。出来上がると、自分が作った模型を飛ばすのに夢中になっていました。
 

▲ 中村先生(宇宙教育センター)の飛ぶ科学の発表
 
セッションの合間に参加するNASA見学ツアーも楽しみの一つ。アポロ宇宙船を月に打ち上げた世界最大のサターンVロケットや、実際に使われたというアポロ時代の管制室、そして宇宙飛行士が訓練している大きなプールもありました。ワークショップの参加者たちにとって、普段は入ることのできない施設まで見れるというのが大きな特典です。
 

▲ 写真に収めるのが大変なほど巨大なサターンVロケット
 

▲ 宇宙飛行士が実際に訓練していた訓練用プール
 

▲ ISS(国際宇宙ステーション)を運用中の管制室
 
2日目の授業もたくさん参加者が来てくれ、先生方も昨日の経験もあって授業はスムーズに進み大成功でした。2日間にわたる発表も無事に済み、先生方もほっとしたようです。帰国前日の夜は、JAXAの駐在事務所主催の懇親会があり、宇宙飛行士の山崎さんと星出さんも参加して、メキシコ料理を食べながら宇宙飛行士としての色々な体験を話してくれて、本当に楽しい会でした。先生方がこれらの経験を子供たちに伝え、それに子供たちがどう反応するのかとても楽しみです。
 
(#03につづく →)