2014年07月26日

NASA Academy6

こんにちは。岡野です。
今週の長崎君のレポートです。

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こんにちは。
2014年NASA Ames Academyに参加しています長崎です。

NASA Academy6週目です。


月曜日:Lunch Lecture (Dr. Christopher McKay)

世界的に有名なAstrobiologist(宇宙生物学者)であるDr. Chris McKayのLunch Lectureを聴講しました。

宇宙生物学とはざっくり言うと、生命の起源を明らかにするために、生物学において地球規模ではなく宇宙規模で考察し研究する学問です(その名の通り)。

それは地球外生命体の発見・研究や、地球上生物が地球外で生活した際の問題・影響についての研究等を含みます。

実は私達のGroup Projectも彼が提案した火星での植物栽培プロジェクトに感化されたものです。

現在無人ローバーOpportunityとCuriosityによって火星探査が行われていますが、将来的に人間によるより詳細な探査を行う際に欠かせないものが食料です(NASAは10年以内に人類を火星に送ることを計画しています)。

ただし、火星探査等の長期ミッション(3年程度)において必要となる食料を全て地球から持っていくというのは、物理的にもコスト的にもほぼ不可能です。

したがって、長期的な有人ミッションにはある程度の自給自足の生活が不可欠となり、地球外での植物栽培が必要となってくるわけです(今更私達のGroup Projectの意義について述べていますが)。

講演は火星探査ミッションにおける3つのステップについてAstrobiologistの視点から説明して頂きました。ざっくり書くと下記のような感じ。

火星探査➔有機物発見➔生命の起源解明に繋がる(惑星汚染という観点から地球上の生命を送ることは望ましくない)
    ➔有機物なし➔温暖化・植物栽培(テラフォーミング)➔人類移住

壮大な構想について非常にわかりやすく講演して頂きました。

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写真:Dr. Chris McKayのLunch Lecture


火曜日:Dinner lecture (Ames Center Director: Dr. Pete Worden)

Amesの研究所長であるDr. WordenのDinner Lectureがありました。

1週目に続き再度Amesの所長との会が用意されている。これが他のインターンとは決定的に異なるAcademyならではの特権です(他にも色々ありますが)。

Dinner Lectureは地球・人類が直面するであろう危機、必要となる火星移住等に関する話でした。

NASAで過ごす日々で特に感じることですが、こちらの人は「どうやってそれを実行するのか」ではなく「こういうことが将来必要となってくる」「自分はこういうことを考えている」といった発言・講演が非常に多いということ。

それが例え的外れであったり、現実離れしていたとしても、こういったアイデアや考えを積極的に出せる環境がアメリカの多大な成果に繋がっているのかもしれないと、ふと感じました(知識や技術的には日本は決して劣っていないと思うのですが)。

また、NASAにとって今火星が本当にホットトピックであるということを感じます(日本ではあまり感じないこと)。

今どこを目指すのかと聞かれればこちらの人は多くが「火星」と答えます。
またそれはもちろん「有人」探査のことを言っています。

なぜ火星なのか。

火星は比較的地球と似た惑星であること。火星には生命や水の痕跡があること。現在の技術で比較的到達しやすい惑星であること。大統領が宣言したから。などなど挙げられますが、なによりも、1969年に初めて人類を月に到達させたように、NASAは新たなフロンティアとして火星に初めて人類を送りたいという思いが強いのではないかと個人的には感じます。

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写真:Dr. Pete WordenとのDinner


金曜日:BBQ with Academy Alumni

過去のAcademy参加者とのBBQをAmesの敷地内で行いました。

厳しい選抜の中選ばれ、この忙しいAcademy10週間を経験してきた方々なので、やはり皆非常に個性豊かです。

過去のAcademy参加者の約30-40%程度がNASAで働いているそうです。Academy終了後にすぐNASAで働き出した人もいます。

その他もSpaceXやVirgin Galactic、Skybox(Academy卒業生が創始者)等の民間宇宙企業や、Boeing等の航空系で働いている人も多いため、実質的にAcademy参加者のほとんどがアメリカの航空宇宙系に関わっているようです。

このような場で今彼らと席を共にできていることが、今後の自分の財産になることを確信しております。

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写真: Academy卒業生とのBBQ


日曜日:Lick Observatory

夕方くらいからLick Observatory(リック天文台)見学に行ってきました。なんと夜中の1時頃まで滞在(次の日は6時起床)。

世界で初めて山頂に作られた天文台だそうです。

口径3 mもの天体望遠鏡があり、土星や星雲などを見ました。
天文台の下にはJames Lickが眠っていました。

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写真:(左)Lick Observatoryの120-inch(3 m)反射望遠鏡、(右)James Lickのお墓