コンテスト

今回の「みっしょん」では、ご参加いただきました学校枠(小学校高学年から高校生の年齢幅対象)グループ主体による、任意参加のコンテストをおこないます。

宇宙を旅したヒマワリの種を育てよう!キャンペーンに合わせ、宇宙と植物との関係にスポットを当てて、きたるべき未来の植物栽培を考えるべく、「月面における植物の栽培」をテーマとして、議論、検討し、レポートにまとめてください。

コンテスト参加対象年齢幅

月レゴリスシミュラント砂時計

・小学校高学年から高校生

一つに集約したレポートの差出元

・児童、生徒さんたちを本教育プログラムに関して直接ご指導、
 ご監督頂いた学校教諭

作成するレポートの骨子

・月で植物を栽培するための方法、技術
・月では植物が地球上と比べ何がどう違って育つか、あるいは育たないか
・上記2点を盛り込んだイラスト、図解を添付

優秀なレポートをお送り頂いた学校グループに対しては優秀賞として月レゴリス・シミュラントを入れて作った砂時計 (正確に時を刻まないのが特徴) をお贈りします。

以下に、コンテスト参加時における検討・議論のステップの例を示します。
授業などへの活用におけるカリキュラムの例としてご参考にしてください。

1.月面植物栽培の実現方法

(1)栽培植物の支持体(土壌など)の選択

国際宇宙ステーションの微小重力実験区で生育したシロイヌナズナ(出典:JAXA/富山大学)

将来、月面である種類の植物の栽培を試みる場合、
a.月レゴリスを地球の土壌の替わりとして植物を植えれば、(i)そのままで上手く育てられる、(ii)あるいはそのままでは上手く育てられないがそこに何かを加える、あるいは取り除けば育てられる、 どちらが適切か根拠を考え理由づけをした後、いずれかを選択します。
→(i)と判断した場合、その理由を列挙します。
→(ii)と判断した場合、その中の何を減らし、何を増やせば育てられるか、その理由づけをした後まとめます。
b. aの選択肢は取らずに地球の土壌を持っていくことを選択した場合、aのケースと比べた際のプラスマイナスを検討し、さらに土壌に土中生物や微生物も含めるのか否か、理由を挙げて考えをまとめます。
c.月レゴリス、地球の土壌を使わず水耕法を選択した場合、a、bの場合とのプラスマイナスを列挙し、理由づけを行います。
(現在の宇宙開発計画によれば、数年後には月での植物栽培実験の開始される可能性あり)

(2)植物栽培に対する低重力(1/6G)の影響と制御

月面では重力が1/6Gとなりますが、そのような変化は植物の栽培にどのような影響を及ぼすか、栽培を実現する上で問題があるのかないのか。さらに問題があると判断したら、何をどう制御すればその問題を解決できるのか、という諸点を考えます。

(3)月表面の他の環境(宇宙放射線、大きな温度変化、真空)による植物栽培への影響と制御

それらの環境因子をどのように制御すれば植物が栽培できるのか、考えます。

みなさん自身が将来の月面植物栽培ミッション担当者になったと仮定して、上記の諸点への理解と判断、さらにそれらに対する対策を案出する作業へ進みます。
(この作業を通して、地球の土壌、地球の環境が植物を育てる上でいかに適しているかということを改めて学ぶところとなります。)

2.月面植物栽培の技術的支援

みなさんが将来の月面植物栽培ミッションの技術責任者になったと仮定して、1.の(3)で検討しまとめた制御のあり方を具体化するためにどのような技術的サポートが必要か、みんなで考え結論を出して頂きます。

3.コンテストへの参加(任意)

月の表面で植物を育てる技術システムのアイデアがまとまり、さらに育つ様子について総合した計画案が作れたならば、それを学校のクラス、あるいはグループでイラストによる図解付きのレポート1つに集約して下さい。ご担当の学校の先生からJAXAへ送り、コンテストに参加しましょう。