APRSAF教員セミナー

【2015年度】APRSAF-22 宇宙教育教員セミナー in フィリピン

2016年2月16日(火)~17日(水)の2日間、フィリピンのアンヘレス市で「APRSAF宇宙教育教員セミナー」を実施し、フィリピンサイエンスハイスクールから25人の教員が参加しました。

このセミナーは「宇宙」という素材を教室でどのように活用できるかを体験的に学ぶ目的でAPRSAF(アジア・太平洋宇宙機関会議)の宇宙教育分科会が実施しています。JAXA宇宙教育センターは、APRSAF宇宙教育分科会の事務局として本セミナーの企画・運営に携わっています。今回JAXA宇宙教育センターのスタッフ4人が訪れたのは、首都マニラから車で3時間くらい離れた自然豊かなアンヘレス市という場所です。


セミナー1日目はJAXA職員が最新の宇宙科学技術について講義を行った後、実際の授業で活用できる3つの教材の体験セッションが行われました。

1つ目は落下実験装置を使った教材で、180㎝くらいのタワーから箱を落としてロウソク、風船、鉄球など、ものが落ちるときの様子を観察する実験です。

宇宙科学技術についての講義の様子
宇宙科学技術についての講義

2つ目はロボットハンドの工作です。国際宇宙ステーションには、日本の宇宙ステーション補給機「こうのとり」などを把持するためのロボットアームが搭載されています。そのロボットアームの先端で使われているものを掴む構造を、紙コップと糸を使って再現しました。身近にある素材で簡単に学べるため現地の先生に好評でした。

1日目の最後は真空実験。プラスチック製の簡易真空実験装置を使用し、中に入っているマシュマロや風船がどうなるかを観察しました。

紙コップでロボットハンドをつくっている様子
紙コップでロボットハンドをつくっている様子

セミナー2日目の前半は、月や火星を探査するローバーと地上との通信を、ラジコンカーを使って再現する教材と、パソコン上で衛星画像を処理する教材の体験セッションを行いました。

JAXA職員による衛星画像の講座の様子
JAXA職員による衛星画像の講座

また2日目の後半は、受講生であるフィリピンの教師がこのセミナーで学んだ活動を、先生役と生徒約に分かれてロールプレイ授業を行ったり、今回学んだことをどのように自分の授業で活用できるかについてのディスカッションを行いました。

セミナーの途中では、天候により打ち上げが延期になっていたX線天文衛星「ひとみ(ASTRO-H)」の打ち上げの様子を、ネット配信で見ることができセミナー会場もとても盛り上がりました。

現地の先生による真空実験の模擬授業の様子
現地の先生による真空実験の模擬授業

関連リンク

フィリピンでの教員セミナーのようすを公式Twitter(ツイッター)で見ることができます。

宇宙教育センター公式Twitter

ロボットハンドを作ろう(「宇宙のとびら」32号 16,17ページで紹介しています)

「宇宙のとびら」32号のページはこちら!

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