教員研修

香川県高等学校教育研究会生地部会テーマ『秋期地学研究会』

香川県・香川県高等学校教育研究会生地部会

概要

全研修を通した趣旨

高校理科教員に対して地学に関する知識や理解を深めさせるとともに、教育実践に有益な情報・教材を提供し、理科授業内容の改善を図る。

対象

県内高校の理科担当教員 10名

期間

平成19年11月13日

構成表

実施日
時間
形式
人数
内容
1
210分
10名
受付・開会行事
授業
●研究授業(50分)
「地球から太陽までの距離(1天文単位)を求める」
授業
●研究協議(30分)
・研究授業に対する意見交換、協議など
授業
●報告(20分)
・和歌山県地学巡検の報告
講演
●講演(100分)
「赤外線天文衛星「あかり」のみた宇宙」
講師:山村 一誠
(JAXA宇宙科学研究本部赤外・サブミリ波天文学研究系 准教授)
講演
「実践例の紹介」(40分)
 講師:岸 詔子
(JAXA宇宙教育センター 主査)
 ※教育センターの活動紹介やJAXAのWEBサイトでの画像の探し方など
支援:岸 詔子

香川県・香川県高等学校教育研究会生地部会

第1回目/全1回『研修会記録シート』

実施日
11月13日
合計時間
210分
参加数
10名

<今回の研修の指導目標>
高校理科教員に対して地学に関する知識や理解を深めさせるとともに、教育実践に有益な情報・教材を提供し、理科授業内容の改善を図る。

時間配分
研修内容
受講者のようす・感想
研修の感想・メモ
講義
(50分)
研究授業(高校3年生地学選択者生徒対象)
「地球から太陽までの距離(1天文単位)を求める」
高校3年生の地学選択者を対象とした授業を行った。内容は、科目「地学2」にある天体までの距離の求め方についてで、距離の梯子の基準になる1天文単位を計算させるというものである。使用したデータは、2004年の金星の日面通過であり、生徒は熱心に計算に取り組んでいた。
文系の生徒を対象とした授業であり、三角関数や、対数を使った計算に四苦八苦していた。それでも、地球からの観測結果と電卓を利用する程度の計算で、割と精度よく距離が求められることに、興味をもったようだった。
講義
(20分)
和歌山県地学巡検の報告
夏に行われた地学野外巡検についての報告があった。スライドで、巡検地の様子を見ながらの発表であり、皆熱心に聞いていた。
和歌山県は、「稲村の火」でも知られているように、地震防災に関しても熱心な取り組みをしているのだということがよくわかり、参考になった。
講義
(100分)
「赤外線天文衛星『あかり』のみた宇宙」の講演
 1.赤外線で宇宙をみる



 2.赤外線天文衛星「あかり」について







 3.「あかり」のみた宇宙
1.まずは、赤外線についての基礎から、赤外線カメラで撮った映像を交えて、赤外線で宇宙を観測することの意義を話していただいた。話をうかがう中で、そのつど質問があがっていた。

2.「あかり」の仕組みや、赤外線で観測する際のくふうなどについて話していただいた。





3.「あかり」で観測された星の誕生の場、終末の場を多くの映像を見ながら説明していただいた。
1.同じオリオン座の領域を見ても、可視光線で見る場合と、赤外線やX線で見る場合とでは見え方がまったく違うのだということを映像でみせていただき、違いがよくわかって興味深かった。

2.赤外線で観測するだけに、観測衛星自体の熱のコントロールが重要だとうかがい、実際に様々な冷却の工夫がされていることを知って大変興味深く感じた。観測誤差、実験誤差を少なくしていくことの難しさを生徒に話す際に参考になると思った。

3.最先端の観測機器で撮影された映像に圧倒された。普段の授業ではなかなかここまで踏み込むこともできず、可視画像と赤外画像の違いを、特に星の誕生の場で見比べることができ、大変有意義であった。
講義
(40分)
「実践例の紹介」
宇宙教育センターの活動やJAXAのWEBサイトでの画像の探し方について、紹介していただいた。また、月探査衛星「かぐや」が撮影した最新の月面のハイビジョン映像も拝見した。
普段はなかなかゆっくり画像を探す余裕もなく、「ここにこんな画像がある」と教えていただいたのは、大変助かった。「かぐや」からの最新映像には感嘆の声が上がっていた。

香川県・香川県高等学校教育研究会生地部会

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