授業連携

飛び出せ宇宙へ! 宇宙に一番近い町・岸良

鹿児島県・肝付町立岸良小学校

  • 小学校
  • 小5
  • 小6
  • 総合的な学習の時間

概要

<全授業を通した指導目標>

・自分たちのまちのよさに興味を持ち、まちのよさを伝えていくために、人との接し方や情報の集め方、調べ方、まとめ方を自主的に学ぶ力を育てる。
・自分たちの郷土に誇りと愛情を持とうとする気持ちを育てる。

<対象>

小学5年生2名、6年生4名 合計6名

<期間>

平成18年5月12日~平成19年3月2日
回数(総時間):4回(6時間45分)

<区分>

総合学習の時間

構成表

実施日
時間
形式
人数
授業内容
1
90分
授業
6名
自分たちのまちにある内之浦宇宙空間観測所から発射されるロケットのことについていろいろと知り、ロケットに興味・関心を持つことができる。
2
135分
授業
6名
自分たちのまちから発射されるロケットのことについていろいろと知り、ロケットに興味・関心を持つことができる。
3
6月1日
90分
講義
6名
「太陽とソーラーB衛星」
講師:矢治 健太郎(立教大学理学部 CBLS推進室)
支援:浅野 眞
4
6月1日以降の授業は、講義の内容をまとめ、発表資料をパワーポイントで作成し、中間発表会で発表する予定。
5
90分
発表
6名
「鹿児島県内の小学校3校合同による成果発表交流会」
講評:浅野 眞(JAXA宇宙教育センター 参事)
支援:岸 詔子、森 理恵、横内 美朝

第1回目『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>
・自分たちのまちにある内之浦宇宙空間観測所から発射されるロケットのことについていろいろと知り、ロケットに興味・関心を持つことができる。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
                     
指導上の留意事項
             
導入
(15分)
1.オリエンテーション

2.自分たちのまちの観測所のことで知っていることを発表する。
◎この単元のテーマの内容やねらいを伝え、児童の興味・関心を高めさせる。

◎観測所の写真をプロジェクターに提示する。

◎これまでに他教科などで学習してきたことを想起させ、資料などがあったら児童に発表させる。

△ロケットの種類を調べて、冊子にしてまとめたよ。
・自分たちのまちからロケットが飛び立つことをふるさとの誇りとして考えさせる。

・子どもたちが観測所のイメージを想起しやすいように視覚的に内容をとらえさせる。
展開
(35分)
3.観測所から発射されたロケットのビデオを見る。
◎ビデオを見る前にどんな内容かを伝えて見る視点を考えさせる。
・ロケットの種類
・ロケットの燃料
・発射してから宇宙に届くまでのかかる時間

◎自分の興味がある内容はメモをとらせる。

△ロケットのことが少しわかったよ。
・ビデオの内容で難しい言葉や意味のわからないことはメモをとり、JAXAの方に質問するように伝える。

・内容で重要な場面は繰り返し見せたり、説明をしたりして理解を深める。
まとめ
(40分)
4.ビデオの感想を書く。

5.自分が書いた感想を発表する。
◎どんなことに関心をもったか具体的に書かせる。

△ ○○君の発表は、自分の考えと似ているなぁ。
・自分たちの考えが伝わりやすいように発表の仕方も指導する。

・発表内容について相互評価を行い、アドバイスさせる。

授業の感想・メモ

  • 自分たちのまちに観測所がある。そのことを題材にしたこの総合的な学習の時間を通して、ふるさとにほこりをもてるように学習活動を充実させていきたい。また、この時間で興味・関心がもてた内容を継続的に調べていく資料、人材が必要だと思った。見通しをもって学習活動をすすめていけるようにしたい。

第2回目『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>
・自分たちのまちから発射されるロケットのことについていろいろと知り、ロケットに興味・関心を持つことができる。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
                    
指導上の留意事項
             
導入
(15分)
1.9月に肝付町から打ち上げられるロケットのことについて話し合う。
△これまでの衛星の役割について知っていることを発表する。

◎JAXAの方から頂いた資料をもとにどんな目的で発射されるの。

△太陽を観測するために衛星だということを知る。
・ロケットがどんな目的で発射されるのかに興味・関心が持てるように資料を掲示する。
展開
(115分)
2.太陽の何を調べたいのかを話し合う。

3.太陽のことについて調べてみよう。
◎目的意識を持たせ、図書の本などを参考にして自分が調べてみたい課題を設定させる。

◎どんな方法で太陽のことを調べることができるか考えさせる。

△インターネット、図書館資料、インタビュー等で太陽のことについて調べる。

◎どんな文章構成でまとめるかを考えさせる。

△自分がわかったことや気づいたことをまとめる。また、絵や図も使ってまとめる。
・図書室に調べ学習の参考になる本があるか事前に調べておく。

・課題設定が難しい児童には、どんなことに興味を持ったのかなど具体例を出して考えさせる。
まとめ
(10分)
4.調べたことを発表させる
◎発表する前に発表練習をさせる。

◎話す・聞く視点を説明し、どんなことに気をつけるべきかを確認する。
・自分の考えが伝わりやすいように発表の仕方も指導する。

・発表内容について相互評価を行い、アドバイスをさせる。

授業の感想・メモ

  • 子どもたちは、太陽のしくみや太陽までの距離等とても興味深く調べているようだった。調べ活動の際にただ書かれているものをうつすのではなく、自分が考えたこと・感じたこと・発見したことを整理してまとめられるように指導をした。

『授業記録シート5』

<今回の授業の指導目標>
・今年度、宇宙教育センターとの連携授業を実施した鹿児島県内の小学校3校(内之浦小学校・岸良小学校・中平小学校)の生徒がインターネットを利用した会議システムにより、各学校が総合学習で学んだ成果や地域の特色(内之浦と種子島、それぞれの射場紹介など)を学びあう交流会を行う。

時間配分
学習内容
導入
展開
(90分)
はじめの言葉:岸良小学校(5分)
岸良小学校の発表・質疑応答(20分)
内之浦小学校の発表・質疑応答(20分)

休憩(10分)

中平小学校の発表・質疑応答(20分)
講評:宇宙教育センター(10分)
おわりの言葉:内之浦小学校(5分)
まとめ

鹿児島県・肝付町立岸良小学校

スタッフブログ

2007年03月02日 内之浦小・岸良小・中平小の3つの小学校が合同交流会を行いました

交流会の様子1

ご存知のとおり鹿児島県にはJAXAのロケット打上げ基地(発射場)が2箇所(内之浦宇宙空間観測所と種子島宇宙センター)あるのですが、今日は、自分たちの故郷にロケット発射場を持つ3つの小学校がインターネットを利用した会議システムを使って合同交流会を行いました。

参加してくれたのは、内之浦小学校と岸良(きしら)小学校、そして種子島にある中平小学校の生徒さんたちです。

それぞれの学校が、今年度 宇宙教育センターとの連携による授業を行ったのですが、「せっかくなんだから、お互いの学校で学んだことや、ふるさとの紹介をやってみようよ」ということになり、肝付町役場の方や各学校の先生方が中心となって準備を進めていただき、今日の交流会開催となりました。(先生方、おつかれさまでした!)

3つの小学校に、相模原の宇宙教育センターを加えた4箇所を接続し、いざ開始!
パソコンに映る各地点の様子に、みんな興味津々。代わる代わるウェブカメラを覗き込んでみたり、マイクに向かって話しかけたり。

交流会の様子2
宇宙教育センターからは、こんな感じで参加。
あたたか〜く交流会の様子を見守っております。

「こんにちはー。こちらは内之浦小学校です。聞こえますかー?」
「はーい。こちらは種子島の中平小学校です。ちゃんと聞こえまーす。」
「岸良小学校も、よく聞こえてまーす。」
「JAXAも大丈夫。ちゃんと聞こえてるよー。」
こんな感じでワイワイ楽しく始まった交流会ですが、それぞれの学校から実に多彩な内容が紹介・発表されました。

岸良小学校からは、日本初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げた内之浦宇宙空間観測所の紹介や、ふるさとの「棒踊り」などが披露されました。
内之浦小学校は、学習発表会でも披露した「太陽」に関する発表や、実際にミニソーラーカーにライトを当てて走らせるといった実験を見せてくれました。
中平小学校は、総合学習で「環境」について勉強したこと、種子島宇宙センターやロケットのこと、火縄銃やサツマイモ・赤米など郷土の名物を紹介してくれました。

交流会の様子4
手に持って見せてくれているのが、種子島の「赤米」です。

そうそう、ご当地クイズも出してくれました。 試しにみなさんもチャレンジしてみてください。 (答えは最後に書きますね)

 <もんだい1> 黒米は、炊くと何色になる? 次の中から選んでください。

           1ばん: 黒色   2ばん: 紫色    3ばん: 白色

 <もんだい2> サトウキビの絞り汁を煮詰めてできた固まりは何色?

           1ばん: 白色   2ばん: ピンク色  3ばん: 黒色

意外なスペシャルゲストも登場です。

交流会の様子5
えっ、もしかして ワタクシのことかしらん?

そうですよ、インギー鶏さん。
明治時代、イギリスの帆船「ドラメルタン」号が暴風雨によって種子島に漂着しました。助けてくれた御礼にと、船員たちはその中で飼育されていた鶏をあげたのだそうです。そのイギリス人たちのことを地元の言葉で「インギー」と呼んでいたことから、その鶏は「インギー鶏」として名付けられ、現在まで大切に飼育されているとのこと。

中平小のみんなが大事に抱え上げ、オス・メス各1羽のインギー鶏が紹介されました。

交流会の様子6
みなさんこんにちは、インギー鶏です。
しっかりカメラ目線での出演です。

こんな感じで終始なごやかに進んだ交流会、最後に感想を聞いてみると、
   「楽しかったでーす!!」
   「勉強になりましたー!!」と、
とーーーーーーーっても元気な声で答えてくれました。

技術が発展し、インターネットで遠く離れたお友達とも交流ができる便利な時代になったけど、いちばん大切なのは「伝えたい」「分かってもらいたい」という気持ちと、そのための努力。3つの小学校のみんなが一生懸命に準備して交流会に臨んだこと、よーく伝わりました。
準備期間は短かったはずなのに、みんなよくがんばったね。

どうやらこの3つの学校、「いつかまた一緒に交流会やりましょう」と、すでに約束が交わされたとか。
次回の交流会では、どんなことを披露してくれるのでしょうか、楽しみです。

それでは最後に、ご当地クイズの答えです:
 もんだい1の答えは 「2ばん:紫色」  もんだい2の答えは 「3ばん:黒色」でした。

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