授業連携

大発見!「飛ぶ」ことのヒミツ

石川県・小松市立第一小学校

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概要

▲5月12日クラブ発足会の様子

<全授業を通した指導目標>

子どもたちが、日頃宇宙に関して持っている疑問や関心をもとに、専門家のお話を聞いたり、体験活動などを行うことによって、宇宙に対してより深い関心や興味を持たせたい。

<対象>

小学4年生8名、5年生10名、6年生6名 合計24名

<期間>

平成20年5月12日~平成20年11月14日

<区分>

クラブ活動

構成表

実施日
時間
形式
人数
授業内容
1
80分
クラブ活動
24名
クラブ発足会
今後の活動説明
支援:浅野 眞・宮原 有香
2
80分
講義
24名
「宇宙を翔ぶ(とぶ)、地球で飛ぶ」
指導:清水 幸夫
(JAXA宇宙科学研究本部 品質保証室 副室長)
アルコールロケットの実演
支援:浅野 眞・宮原 有香
3
80分
クラブ活動
24名
飛ぶものについて学ぶ
・ふわふわスチロールを飛ばそう
・たこを飛ばそう
支援:宮原 有香
4
320分
クラブ活動
24名+α
水ロケット製作+水ロケット大会
支援:浅野 眞・宮原 有香・二ノ宮 裕美・藤沢 宏美
5
80分
クラブ活動
24名
講義「宇宙で しらべる 宇宙のこと、地球のこと」
講師:大木 真人
(JAXA宇宙利用ミッション本部地球観測研究センター 開発員)
支援:宮原 有香
6
80分
クラブ活動
24名
クラブ発表会に向けてグループ協議・製作・練習
7
11月14日
80分
クラブ活動
24名
クラブ発表会

第1回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>
宇宙について知りたいことや興味があることを話し合わせ、宇宙天文クラブの今後の活動の見通しを持たせる。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(10分)
○JAXAの先生方の紹介を聞く。
・JAXA の方の自己紹介
・JAXAの方のお話
◎先生方の簡単な紹介をする。

△JAXAの方々のお話を静かに集中して聞く。
・静かに集中して聞かせる。
展開
(50分)
○宇宙天文クラブで、どんな活動をしたいか、やってみたいこと・知りたいことをプリントに書く。



○JAXAの方にアドバイスを頂きながら、やってみたいこと・知りたいことを話し合う。
◎去年の例を紹介する。

△どんな活動をしたいか、やってみたいこと、知りたいことをワークシートに書く。

◎児童の発言を板書にまとめる。

△宇宙天文クラブでやってみたいこと、知りたいことなどを発表する。
・今日発表した、児童がやってみたいこと・知りたいことを参考に、今後の活動を考えることを児童に伝える。
まとめ
(20分)
○クラブの組織づくりを行い、めあてを考える。
◎児童の発言をまとめる。

△クラブ長を中心に、JAXAの方にあいさつをする。
今後の活動の見通しを伝える。

授業の感想・メモ

  •  本年度初めての宇宙・天文クラブの活動であった。子どもたちが「宇宙・天文クラブ」で、これがしたい、あれが知りたいというのを持ってクラブに望んでいたことが嬉しかった。子どもたちの意見としては、昨年度も行った水ロケット競技会、「飛ぶ」ものについて、そして宇宙や太陽のしくみについて知りたいという意見があった。子どもたちの意見をしっかりと受け止め、今後の活動についてJAXAの方と相談しながら、決めていきたい。

第2回目全7回『授業記録シート』

「とぶ」ものにはいろいろなものがあることに気づかせるとともに、宇宙を「とぶ」ものに興味を持たせる。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(5分)
○JAXAの講師の方の紹介を聞く。
・清水さんの紹介
・清水さんのお話
◎JAXAの講師の方の簡単な紹介をする。

△JAXAの講師の方の紹介を聞く。
・静かに話を聞かせる。
展開
(70分)
○身の回りの「とぶ」ものを出し合う。

○宇宙や地球を「とぶ」ものについて、スライドショーを見ながら知る。
 ・「翔ぶ」ものについて
 ・「飛ぶ」ものについて
 ・「跳ぶ」ものについて

○アルコールロケットの実演を見る。
△身のまわりの「とぶ」ものを発表する。

◎スライドショーを見せながら。「とぶ」ものに興味を持たせる。

△スライドショーを見ながら、宇宙を「とぶ」ものについての理解を深める。

◎アルコールロケットをとばす。

△アルコールロケットがとぶ様子を見て、とぶために必要なものに気づく。
・写真があれば提示する。

・パソコン・プロジェクターを準備する。

・周囲に危険がないか気をつけて実験を行う。
まとめ
(5分)
○今日の授業のふりかえりをする。
◎学んだことや思ったことを児童に発表させる。

△今日の授業のふりかえりを発表する。

授業の感想・メモ

  • 本年度の『大発見!「飛ぶ」ことのヒミツ』というテーマにせまるために、「とぶ」ことについてさまざまな角度から考えることができた。
    JAXAの清水先生にわかりやすいお話をしていただいたり、映像を見せていただいたりしたことで、子どもたちも「とぶ」ことについて興味を持ったようだった。
    次の時間は、「とぶ」ことを身近に感じることができるように、体験的活動を取り入れてみたいと思う。

第3回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>
「飛ぶ」ものをつくってとばすという体験的活動を通して、「飛ぶ」ためにはどうしたらいいのか、一人ひとりに考えさせる。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(20分)
○「飛ぶ」ものについて、教師の話を聞く。
・飛ぶものはどんなものがある?
・植物のたねはとぶの?
・飛ぶためのしくみ
◎飛ぶものについて、実演を交えながら、そのしくみを紹介する。

△飛ぶものについての実演を見ながら、飛ぶしくみについて理解する。
・静かに話を聞かせる。
展開
(55分)
○ふわふわスチロールとたこの作り方を知る。

○ふわふわスチロールとたこを作って、飛ばしてみる。
・もっと上手に飛ばすためには?
◎ふわふわスチロールとたこの作り方の説明を行い、支援を行う。

△ふわふわスチロールとたこの作り方の説明を聞く。

◎ふわふわスチロールとたこをもっと上手にとばすために、どうすればよいか声かけを行う。

△ふわふわスチロールとたこをもっと上手にとばすための工夫を考える。
・児童にわかりやすいように、実演を交えながら説明する。

・危険のない、飛ばす場所を確保しておく。

・教師の目の届くところで活動させる。
まとめ
(5分)
○今日の活動のふりかえりを行う。
・飛ぶためのヒミツは?

○夏休みに水ロケット大会を行うことを知る。
◎学んだことや思ったことを児童に発表させる。

△今日の授業のふりかえりを発表する。
・後日、水ロケットの作成の手順を教えることを伝える。

授業の感想・メモ

  • 前時の「とぶ」ことの講義を受けて、今回は子どもたちが実際に飛ぶものを作る体験的活動を行った。発泡スチロールを薄くきったものを使って、ふわふわスチロールとたこを簡単に作ることができた。子どもたちは、「なぜ飛ぶのか」「どうしたらもっと飛ぶのか」など、実感を通して、考えを深めることができた。
    これらの学びを生かして、水ロケットづくりに挑戦してほしいと考える。

第4回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>
今までの2回の講義・実験から学んだことを生かし、的をめがけてオリジナル水ロケットを製作・工夫し飛ばす。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(20分)
○オリエンテーション
 ・JAXAの先生方の紹介
 ・水ロケット競技会についての説明
◎簡単な自己紹介をする。

◎水ロケット競技会を行う上での説明と諸注意を伝え、子どもによく飛ぶ水ロケットを製作していこうとする意欲を持たせる声かけをする。

△先生方の話を聞く。水ロケットの製作・工夫について見通しを持つ。
・先生方の話をしっかりと聞くように促す。
展開
(280分)
○JAXAの先生方からのお話を聞く。
・水ロケットが飛ぶしくみについて
・水ロケットの飛ばし方について
・より遠くへ飛ばすための工夫について

○製作した水ロケットで、どれだけ的に近づけるかを競う、水ロケット競技会を行う。
◎先生が模型を利用して、より遠くに飛ばすことのできる水ロケットの作り方の工夫について説明する。

◎先生が打ち上げについての説明と諸注意をする。

△危険のないように、交代しながら打ち上げを行い、飛び方に満足いかない時は、さらに改良を加え、打ち上げに挑戦する。

◎飛び方に不満の残る子には、教師が改良のポイントをアドバイスする。

△競技会に参加して、他の児童の工夫を見つける。
・先生方の話をしっかり聞くように促す。

・競技会形式で、水ロケットを順番に打ち上げさせることで、他の児童のロケットの良さを見つけられるようにする。

・カッター等を使わせる際、危険の無い様に注意して使わせる。

・発射台の設置を事前に行っておく。
まとめ
(20分)
○水ロケット競技会の表彰式を行い、講師の先生方からのお話を聞く。   
・水ロケット競技会の表彰式 
・先生方からのお話
◎講師の先生方からお話をしていただく。
 ・表彰式

△感想を発表する。

授業の感想・メモ

  • 本年度も夏休みのウォームアップ週間を利用して、水ロケット競技会を行った。子どもたちは「どうしたら的に近づくことができるのか」というめあてを持ち、夢中になってロケットを改良していた。
    ノーズやフィンのつけ方、水の量、水圧、角度など、どうすれば的に近づけることができるのか悪戦苦闘しながらも、子どもたちは工夫を重ねて夢中になって取り組んでいた。。
    いくつかのグループに分かれ、水ロケットを順番に打ち上げさせることで、お互いの水ロケットのよさを見つけ出すことができた。表彰式では、水ロケットに工夫が見られた児童に対しても表彰を行い、大きな拍手を受けていた。夏休み終盤の思い出に残る一日になった。

第5回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>
宇宙のこと、地球のことについて子どもたちの興味を喚起する。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(5分)
○JAXAの講師の方の紹介を聞く。
 ・大木さんの紹介
 ・大木さんのお話
◎JAXAの講師の方の簡単な紹介をする。

△JAXAの講師の方の紹介を聞く。
・静かに話を聞かせる。
展開
(70分)
○宇宙や地球、太陽系の映像をスライドショーで見ながら、説明を聞く。
・「飛ぶ」ものについて
・宇宙と地球
・太陽
・太陽系について
◎スライドショーを見せ、宇宙への興味を喚起する。

△スライドショーを見ながら、宇宙と地球についての理解を深める。
・パソコン・プロジェクターを準備する。

・質問があれば、受け付けることを伝える。
まとめ
(5分)
○今日の授業のふりかえりをする。
◎学んだことや思ったことを児童に発表させる。

△今日の授業のふりかえりを発表する。

授業の感想・メモ

  • 本年度のクラブオリエンテーションの際に、子どもから「宇宙や地球、太陽系のことを知りたい」という意見があり、それを受けて授業を設定した。
    JAXAの大木先生に、宇宙や地球、太陽などの映像を見せていただいたり、分かりやすく興味深いお話を聞いたりして、子どもたちも目を輝かせながら学んでいた。身近ではないものでも、自分たちとかかわりが深いことに子どもたちは気づいていた。

第6回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>
クラブ発表会で、本年度の学びを発表するための計画・準備を行わせる。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(15分)
○本年度の活動をふりかえる。

○クラブ発表会にどんなことを発表したらいいか、話し合う。
◎本年度の活動をふりかえらせる。

◎クラブ発表会に向けて、大枠を話す。

△クラブ発表会でどんなことをするのか、見通しを持つ。
・クラブ発表会を意識させて、まとめの時間とすることを伝える。
展開
(60分)
○それぞれのグループに分かれて役割を決め、発表の準備をする。
・「飛ぶ」ものづくり
・なぜ飛ぶのか
・水ロケットの様子 等
◎それぞれの担当するところの、発表に向けた準備の支援を行う。

△自分の担当するところの、発表の準備・練習を行う。
・それぞれのグループに計画書を持ってこさせる。

・発表の練習の時間を設ける。
まとめ
(5分)
○クラブ発表会の日程・順番を知る。
◎クラブ発表会が、総まとめになることを伝える。

△クラブ発表会に向けて、意気込みを語る。
・持ち物を忘れないように、声かけをする。

授業の感想・メモ

  •  11月14日のクラブ発表会に向けての、計画・準備・練習を行った。1年間の総まとめであり、発表会を全校生徒の前で行うことで、自分たちの学んできた足跡をふりかえることにもつながると考える。
     自分が一番印象に残ったことを聞き、それらでグループを構成し、発表することにした。教師の支援をうけ、子どもたちは自分たちで発表するんだという意欲をもち、練習を行っていた。

     当日のクラブ発表会は、説明・実演を交え、大変意義のあるものになった。1年間のよいしめくくりとなった。

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