宇宙を活用した教育実践例

水ロケット(閉じ込めた空気と水)

大分県・別府市立境川小学校(5)

  • 小学生
  • 学校教育

概要

大分県・別府市立境川小学校(5)
小学4年生
28名
平成24年6月21日 小学校の授業時間内にて
理科
「閉じ込めた空気と水」
とじこめた空気の弾性単元の学習内容を習得するため、水ロケットを教材に取り上げた。JAXA水ロケット打ち上げ用スーパーランチャー6機、気圧計つき自転車空気入れを使用した。
・習得させる学習内容として
・その他
 JAXA教材をもとに、1つの単元を通した探求型の学習を計画実践した。子どもの思考の流れに沿った学習展開はどうあるべきか、水ロケットの仕組みを素材として実践した。導入として、NHK学校放送番組「ふしぎがいっぱい」を利用した。
水ロケットの学習をするための目的や必然性をどのように持たせるか、学習の導入を工夫した。NHK学校放送番組「ふしぎがいっぱい」の「空気の力?」を視聴させた。番組の振り返りをしたあと、「やってみたいことは?」と児童に聞いた。「ペットボトルロケットを作ってみたい」と答えた。「ただ作るだけでいいの?」と聞き返すと、「向こうの方までよくとぶロケットを作って飛ばしたい」という思いや願いを持たせ、水ロケットを作る必然性を位置づけた。
次に遠くまでとぶ水ロケットはどのようなひみつがあるか、決め手を探る展開を実践した。空気を圧縮するが、空気の圧縮量は目で見えないために水の量と飛距離の関係に注目させた。この段階では、子どもたちは空気の圧縮については意識できていない。可視化できる要素は、どのくらい水を入れると遠くまでロケットが飛ぶだろうか、という水の量のみである。
水の量に注目しているが、結局は空気を充填する場所の広さをいっていることになる。水の量から、空気をたくさん入れる必要に気がつかせた。水の量を(1)ペットボトルの上の線まで(2)ペットボトルの真ん中くらいまで(3)ペットボトルの下の線のところまでの3つを試し、(3)が一番遠くまで飛ぶ水の量になったことを確認した。また、空気のみでは飛ぶのかという問いには、「空気は水を押し上げるためには必要だけど、水がないと飛ばない」「ロケットは水をずっと出し続けるのではなく、打ち上げ発射の時に一気に勢いよく出るからとぶことができると思う。空気だけでも飛ぶけど、勢いがない飛び方になるとおもう。」など、空気のみを入れるととぶのだろうかという課題を設けた。実験をして確かめると、空気だけでも飛ぶが、勢いが弱い飛び方になった。空気だけでも飛んだという意外性、やはり遠くまで飛ばすには水と空気が療法必要という気づきを子どもの意見から導いた。
ロケットが遠くまでとぶためには水は必要で、空気をたくさん入れるとよいだろうという考えに落ち着いた。そこで、「空気をたくさんいれることはどういうことか?」という問いを投げかけた。空気をたくさん入れることを子どもの言葉で表現すると(1)「とにかく空気をいっぱい入れること。」(2)「爆発するかもしれない手前まで空気をいれること。」(3)「さわってみてペットボトルがパンパンになるくらいまで空気を入れること。」(4)「なんとなく30回以上入れることが空気をいっぱいに入れることだと思う。」の予想意見が出された。空気を入れる際、気圧計付きの自転車空気入れを用い、JAXA水ロケット打ち上げ用スーパーランチャーを用いた。
空気入れの気圧計の目盛りを見てしまうと多様な考えや発言が出なく安定してしまうと思ったため、空気入れの気圧計は見えないように養生テープで目隠しをした。安全指導として、万が一の暴発を防ぐため、打ち上げランチャーの発射ハンドルも動かないように養生テープで固定した。4つの予想で出された意見を確認する実験をした。
実験の結果、(1)は「あいまいな意見だからどのくらいの程度かわからない。」(2)は「人によって我慢できるレベルが違うからこの意見もあいまい。」(3)は「空気を入れたペットボトル触るとパンパン、がちがちになっていた。空気がたくさん入ったと言えそう。」(4)は「30回といわず50回入ったけど、だんだん空気入れをおさても手で持つところがばねみたいに元に戻ってくるようになった。」という実験から言えそうな意見が出された。教師は、「空気を入れていると手に持つところが元に戻るようになった」というのはどういうこと?と問うた。すると、「空気をたくさんいれると、もうこれ以上空気が入らなくなると空気入れの手で持つところが元に戻ってくる。元に戻ってくるところまで空気をいれることが、空気がいっぱいに入ったということになると思う。」と空気をいっぱいに入れるというのはどういうことか、という問いが収束した。
最後に、ペットボトルが遠くまで飛ぶ水の量と空気の入れ方はどうすればよいかのまとめをした。・ペットボトルの下の線まで水を入れ、空気入れの手で持つところが戻ってくるところまで空気を入れると空気がいっぱいに入った証拠になる。
獲得した知識を活用した発展問題として、よく飛ぶペットボトルロケットに必要なものは何かを問うた。「羽が必要」「ロケットの先はとがっているほうがいい」「ロケットの先を重くするといい」などの意見が出た。一人ひとつ、1.5Lのペットボトルロケットを作り、飛ばした。

授業・活動後の先生のご感想、ご要望など

  •  空気の弾性を学習するために「水ロケット」を教材として扱うためスーパーランチャーと気圧計つき自転車の空気入れをJAXAよりお借りした。子どもが「やってみたい!」と思うとき、教材の有無で「また今度ね」と断ってしまうことが多い毎日の授業。水ロケットを授業にする際も、同じ条件のランチャーをグループ数準備しなければ授業の成立が難しい。そのため、水ロケットを扱いたくても、どうしても「テレビを見て終わり、写真を見て終わり」になりがちである。
    JAXA宇宙教育センターの有効利用によって、授業がスムーズに展開することができた。要望をかなえてくださり、教材を手配していただいたスタッフの皆様に感謝申し上げます。

授業の様子

授業の様子1
授業の様子2
授業の様子3
宇宙を活用した教育実践例実績一覧

このページのTOPへ