授業連携

月と太陽、星

富山県・富山市立浜黒崎小学校

  • 小学校
  • 小4
  • 小6
  • 理科

概要

<全授業を通した指導目標>

月や太陽、星の特徴や形、動きなどについて学習し、月や太陽、星、そして限りなく広い宇宙に対する豊かな心情を育む。

<対象>

小学4年生 28名、小学6年生 23名

<期間>

平成24年10月2日

<区分>

教科 (理科)

構成表

実施日
時間
形式
人数
授業内容
1
90分
授業
23名
6年
「太陽と月の形」のまとめの授業で、模型を使って実験をしたり、リアルタイムで月の映像を見たりして学習する。
講師:佐藤 毅彦
(JAXA 宇宙科学研究所 太陽系科学研究系)
2
90分
講義
28名
4年
「月や星の動き」のまとめの授業で、模型を使って実験をしたり、リアルタイムで星や月の映像を見たりして学習する。
講師:佐藤 毅彦
(JAXA 宇宙科学研究所 太陽系科学研究系)

第1回目/全2回『授業記録シート』

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(5分)
・JAXAと講師の佐藤毅彦先生の紹介


・太陽と月の特徴について
△金星探査機に搭載されているカメラを開発されたという話などを聞いて、今日の学習への関心を高める。
◎太陽と月は球形であることを確認し、イトカワのように球形ではなく様々な形の星があることを説明する。
△星は全て丸いと思っていたので、驚きをもって聞いていた。
展開
(75分)
・半月の月について



・BaMoonを使っての月の満ち欠け実験
グループ実験と発表













・リアルタイムでの月の観察



・月の形の変化(満ち欠け)のまとめ
◎上弦と下弦と2枚の月の写真を提示し、どちらの月を見たことがあるか、こどもたちに問いかける。
△上弦の月を観察しているはずだが、いざ2つ見せられると、観察したのはどちらの月だったのか戸惑う子どもが多く、見え方の違いに関心を示す。
◎BaMoonを使っての月の満ち欠けの再現実験の方法を説明する。
△光源を太陽と見立て、グループごとにどのようにBaMoonを置いたら写真の月のように見えるかを実験する。月の形だけでなく表面の模様も同じになるようにBaMoonの持ち方を工夫し、グループで話し合いながら楽しく活動していた。
△グループごとに発表する。BaMoonを使って月の形と表面の模様を再現してみることで、いつも太陽のある方が光って見えることと月は球体であることを実感をもって理解することができた。ノートに分かったことをまとめる。
◎アフリカのガーナの天文台から、今見えている月をプロジェクターで提示する。
△月の表面の様子について説明を聞く。実際にウエブカメラで見える月の鮮明な画像に感動していた。
△月の満ち欠けの連続写真を速度を変えて提示する。
◎首振りによる見え方の違いを見ることで月が球体であることを理解できた。












・月の形だけでなく、模様にも目を向けるようにする。






・ウエブカメラの設定の間、ノートに再現実験で分かったことをまとめさせる。
まとめ
(10分)
・質疑応答
△学習した内容や宇宙について疑問に思っていることについて質問する。
△学習のまとめとして、今日の授業の感想をカードに書く。

授業の感想・メモ

  • 6年生の「太陽と月の形」の学習のまとめとしてすばらしい授業をしていただいた。講義だけでなく、楽しい実験やリアルタイムの月の美しい映像があり、子どもたちは非常に意欲的に授業に取り組むことができた。佐藤先生は専門的な知識をとても分かりやすく子どもたちに説明してくださり、教師にとっても大変勉強になった。BaMoonは子どもたちが自分たちで膨らませて月の形にできることやクレーターなどの月の模様がほぼ実物通りに再現してあるため、月を持って実験しているという実感をもつことができた。
授業の様子1
授業の様子2

第2回目/全2回『授業記録シート』

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(10分)
・JAXAと講師の佐藤毅彦先生の紹介



・知っている星座や見たことのある星座について
△金星探査機に搭載されているカメラを開発されたという話などを聞いて、今日の学習への関心を高める。

△白鳥座やわし座、こと座、さそり座など学習したことのある星座名を挙げる。
△夏の大三角など、課外として家で観察した星を挙げる。実際は88個星座があることに驚いていた。
展開
(70分)
・現在世界各地で見える夜空の観察

・星座の形と見つけ方












・星座の動き方の観察








・月の表面の模様について 



・BaMoonを使っての実験 
◎超感度ウエブカメラのi-CANを使って、現在世界各地で見える星座を提示する。
△星の色や明るさなど気付いたことを発表する。
◎実際の画像と星座名が入った画像とを提示しながら星座について説明する。星座の動きが分かるようにポイントの星にシールを貼る。
△実際に見ることのできなかった星座の形を星を見ながら確認することができた。今見ている映像がリアルタイムの星空であり、その美しさに感動していた。
◎5分後に星座がどう動きが予想させ、観察するよう指示する。その間月の出を子どもたちに見せる。
△ノートに星座の形と5分後の動きを記録する。星座の位置は変わるが、並び方は変わらないことを実感をもって理解することができた。
◎満月の写真を提示し、月の模様について世界中でいろいろなものにたとえられていることを説明する。
△上弦と下弦の月の模様の見え方をグループごとにBaMoonを使って実験し、発表する。
◎月の見え方のまとめをする。
















・星座の動きの観察なので、始めの形と位置をしっかり見るよう指導する。










・月の形ではなく、模様の見え方を考えるよう助言する。
まとめ
(10分)
・質疑応答
△学習内容や宇宙について疑問に思っていることを質問する。
△学習のまとめとして、今日の授業の感想をカードに書く。

授業の感想・メモ

  •  実際の夜空ではでは夏の大三角は観察できても、星座として観察することは難しかったので、今回リアルタイムの夜空の星を観察して星座を発見し、5分間の間にも少しずつ動いていることを見て、子どもたちはとても感動していた。教科書や資料だけでは実感がわかない「月や星の動き」を映像やBaMoonを使った実験などで楽しく学習することができた。また、質問にも丁寧に分かりやすく答えてくださり、子どもたちの宇宙への興味・関心を高めることができ、「冬の星」の学習へをつなぐことができた。
授業の様子1
授業の様子2
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