2013年の「みんなで彗星を観察しよう」キャンペーンは終了しました。
たくさんの写真をご応募いただき、ありがとうございました。

アイソン彗星は、日本時間の11月29日早朝、太陽に最も接近(近日点を通過)したときに核と思われるような構造がほとんどなくなり、軌道上に広がった細長い構造が淡く輝くのみとなりました。これは核が崩壊した後の破片群、あるいは大きめの塵(ちり)の集団と考えられ、今後、明るい彗星として観察することは難しいと考えられます。

とても残念ですが、冬の空は星や月がとてもきれいに見えます。
アイソン彗星は見えなくなってしまいましたが、星や月を眺めてみてはいかがでしょうか。

実は、アイソン彗星以外にも太陽系に近づいてきている彗星があります。「ラブジョイ彗星」という彗星は現在、双眼鏡を使うとボンヤリと光る姿を捉えることができ、空の条件が良い場所なら肉眼で見つけられるかもしれません。また、12月14日には「ふたご座流星群」がピークを迎えますので、あわせて観察をしてみてください。

彗星に限らず、素敵な写真が取れましたら、投稿をお待ちしています。

「みんなでアイソン彗星を観察しよう」キャンペーン

2013年春に太陽系へやってきたパンスターズ彗星は、残念なことに当初の予想ほど明るくなりませんでした。今年はもう一つ、明るくなると予想されているアイソン彗星もやってきます。

宇宙教育センターではアイソン彗星の観察を通して子ども達に空の様子に関心を持ったり、彗星の見え方などに興味を持ってもらおうと『みんなでアイソン彗星を観察しよう』キャンペーンを行います。

アイソン彗星を観察し、彗星の写真やスケッチを投稿して下さい。ご投稿頂いた写真やスケッチは、本ウェブサイトでご紹介します。

アイソン彗星の軌道模型からわかること

アイソン彗星の軌道模型
アイソン彗星の軌道模型
  • 1. 水星、金星、地球、火星の公転が太陽を中心とした同心円状にあり、各惑星の公転面はほぼ水平です。
  • 2. アイソン彗星の軌道は楕円形で、公転面が地球などの惑星の公転面に対して垂直に近くなっています。
  • 3. この軌道模型では10月10日から2月27日までの地球とアイソン彗星の位置関係を確認することができます。
  • 4. アイソン彗星は11月上旬までと12月下旬以降は地球の公転軌道の外側にあり、11月上旬から12月下旬までは地球の公転軌道の内側にあることがわかります。
  • 5. アイソン彗星は太陽に近づくにつれて、尾が次第に長くなり、近日点で最も長くなります。近日点を過ぎると今度は、次第に尾が短かくなることがわかります。
  • 6. 尾の向きは太陽の向きと反対向きになることがわかります。

アイソン彗星の観察について

  • 1. 地球の公転軌道の外側にあるときは、外惑星の見え方と関連させて観察をすることができます。ただし、彗星が太陽から遠いため尾はほとんど見ることができません。
    ※ 外惑星の位置関係にある場合は、夜中でも見える場合がある。
  • 2. 地球の公転軌道の内側にあるときは、内惑星の見え方と関連させて観察をすることができます。
    ※ 内惑星の位置にある場合は、日没直後の西の空か日の出直前の東の空に見ることができます。アイソン彗星の場合は地球との位置関係から考えると、日の出直前の東の空で見ることができるでしょう。12月下旬以降は一晩中北の空に見える可能性がありますが、太陽から離れていきますので暗くなってしまいます。
  • 3. 金星の公転軌道の内側に入った数日後から近日点通過(11月29日)までと、近日点通過後の数日間は地球から見て太陽方向にあるので観察は難しいです。
  • 4. アイソン彗星は近日点通過の際、太陽との距離が近いために、彗星本体が分裂してしまう可能性があります。その場合、それ以降は観察することができなくなってしまいます。
  • 5. アイソン彗星を観察することができるのは、11月中旬から11月25日頃までで、日の出直前の東の空に見えますが、次第に高度が低くくなり、観察しにくくなってしまいます。
    ※ 12月3日以降は日の出直前の東の空に見え、毎日少しずつ高度が高くなりますので観察しやすくなります。

  • 6 日の出の時刻やアイソン彗星の位置は毎日変化していきますので、詳細は国立天文台のアイソン彗星のHP等で確認しましょう。
    http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2013/ison.html

彗星とは?

ヘール・ボップ彗星(撮影:川村
ヘール・ボップ彗星(撮影:川村晶)

彗星(すいせい)は、太陽系の天体のひとつです。
「ほうき星」と呼ばれることもあり、長く伸びた尾を持っていることが特徴です。

彗星の生まれ故郷は太陽系の外縁部と考えられています。

氷や岩が集まってできた天体が、何かのはずみで太陽系の内側に入り込んでくると、太陽の熱を受けて少しずつ溶け、ガスや塵(ちり)を吹き出し、尾を伸ばすようになります。尾には、塵を主成分とするダストテイル(塵の尾)と、イオン化したガスでできたイオンテイル(イオンの尾)の2つがあります。

尾の長さは、ほとんど伸びないものから、長いものでは数億㎞に達することもあります。また、頭部の核の部分は大きさが数km前後で、周囲にはコマと呼ばれるボンヤリとした部分が広がっています。

アイソン彗星

アイソン彗星(C/2012 S1 ISON)は、2012年9月21日に発見された彗星です。発見者が所属する国際科学光学ネットワーク ( International Scientific Optical Network ) にちなんでISONと名付けられました。

アイソン彗星などの彗星の生まれ故郷は、太陽系の外縁部と考えられています。何かのはずみで、太陽系の内側に入り込んできた天体です。
彗星も地球のように太陽を回る天体で、その周期は数十年以上かかるものが多く76年周期のハレー彗星などが有名ですが、アイソン彗星のように戻って来ない場合もあります。

アイソン彗星の軌道と位置(概略)
アイソン彗星の軌道と位置(近日点前後)