教員研修
JAXA・やまぐち宇宙教育推進事業 平成30年度中学校高等学校宇宙教育推進研修講座テーマ『宇宙を教材とした授業づくり』
山口県・山口県教育委員会
概要
研修の趣旨
宇宙教育の理念について理解を深め、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の様々な教育資源を生かした「宇宙」を教材とした授業づくりの方法について研修する。
対象
中学校教員・高等学校教員 28名
実施日
2018年11月13日
研修内容詳細
時間配分 | 研修内容 | 受講者の様子・感想 |
---|---|---|
実例発表 (50分) |
子どもたちの心に火をつける宇宙教育 -好奇心・冒険心・匠の心を育てる取組を通して- ・JAXAが行っている「宇宙教育」とは ・授業連携にて実施された授業事例の紹介 ・学校で使える教材紹介 ・教材実習「コミュニケーション力を鍛えよう」 |
・コミュニケーション力を鍛える実習では、相手に伝えることの難しさや伝え方の手順の大切さなどを実感を伴いながら熱心に学んでいた。 ・宇宙をきっかけとし、他教科とも連携した授業ができる。 ・アイデア次第で、いろいろなアプローチができる可能性がある。 ・JAXAの方が言われたように「どう使うか」でどの教科にも利用できると思う。また、「答えがない」分野なので生徒も自由な発想がだせる。 |
講義 (40分) |
大地にも精密検査が必要だ -だいち2号が切り拓く地球観測の最先端- |
・2030年を見据えたこれからの宇宙産業や宇宙インフラの内容をはじめとし、リモートセンシングの概念や地球観測衛星の利用など最先端の内容に熱心に耳を傾け、メモを取りながら参加していた。 |
講義・実習 (140分) |
地上観測と衛星観測を活用した自然探究活動の工夫 -日々の小さな観測の積み重ねを大きな研究へつなげるために- |
・衛星データをもとにGIS(地理情報システム)のソフトを用いたパソコンによる実習に熱心に取り組んでいた。はじめて、GISのソフトに触れる受講者もいたが積極的に質問し、操作方法を学んでいた。 ・活用の仕方やアプローチの仕方が可能性だらけなこと。今回は理科の教員が多かったが、社会や他教科の先生にもぜひ受講していただき、研修を積んでほしいと思った。 |
研究協議 (40分) |
宇宙の魅力を探究活動に生かすために ・6人グループに分かれて、ワークショップ形式で実施 ・実際の取組や、学んだ研修をもとに、宇宙教育を取り入れられそうな科目と内容を協議 |
・中学校3グループ、高等学校3グループに分かれ、宇宙を題材とした授業等での取組やアイデアを活発に出し合っていた。校種に応じた取組やアイデアについて、グループごとの発表の様子を熱心に聞いていた。 ・ワークショップで、異なる校種や他教科の先生方と交流ができ、同じ教科であっても、いろいろな実践を知ることができた。 |
講師:長井 正彦氏(山口大学)
松原 理(JAXA宇宙教育センター)
研修の感想・留意点等
- 宇宙をきっかけにいろいろな教科(科目)で授業が展開できることを受講者が実感することができた。
- 衛星データをもとにICT機器を活用した具体的で専門的な研修であった。
- 講義と実習がバランスよく取り入れられており、研究協議のなかでも、いろいろな意見を共有でき、受講者にとって内容の濃い研修であった。
- 理科の受講者が全体の86%を占めており、理科以外の受講者の参加を促す必要性を感じた。