教員研修
JAXA・やまぐち宇宙教育推進事業 平成30年度小学校宇宙教育推進研修講座テーマ『宇宙を教材とした授業づくり』
山口県・山口県教育委員会
概要
研修の趣旨
宇宙教育の理念について理解を深め、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の様々な教育資源を生かした「宇宙」を教材とした授業づくりの方法について研修する。
対象
小学校教員 20名
実施日
2018年8月2日
研修内容詳細
時間配分 | 研修内容 | 受講者の様子・感想 |
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講義 実例発表 (50分) |
子どもたちの心に火をつける宇宙教育 -好奇心・冒険心・匠の心が自分で学び続ける子どもを育てる- ・JAXAが行っている「宇宙教育」とは ・授業連携にて実施された授業事例の紹介 ・学校で使える教材紹介 ・教材実習 「コミュニケーション力を鍛えよう」 |
・コミュニケーション力を鍛える実習では、相手に伝えることの難しさや伝え方の手順の大切さなどを実感を伴いながら熱心に学んでいた。 ・宇宙という子どもたちにとって興味のあることをきっかけにいろいろな教科につなげていくことができる。 ・宇宙=理科ではなく、「宇宙で教える」のとおり、自由な発想で、どの教科にでもつながるとわかった。宇宙はツールであることを理解した。 |
講義 実習 (70分) |
地上で調べる大地の変化 -流れる水の働きを使って大地のなりたちを捉える- ・実習①流れる水の働きを調べよう ・実習②なぜ礫・砂・どろが「層」に分かれるのだろうか |
・実習では、3~4人のグループに分かれ、トレイを使った流水実験や、アクリルパイプとゴボウ袋を用いた水中での粒の落下実験に積極的に取り組んでいた。 |
講義 実習 (120分) |
宇宙(そら)から観て捉える大地の変化 -衛星観測を生かして自然災害から人々を守る工夫を考える- ・小学校3年生からの使用を意図して開発した、衛星データ分析ソフト「EISEI」の体験 ・授業に導入した事例や利点の紹介を交えた、実践への活かし方 ・講座終了後各学校で実践できるように、衛星データソフトEISEIの操作方法、 各種関連マニュアルや第三者配布可能な衛星データの紹介 |
・衛星のデータを分析するソフトを実際に使い、宇宙からの視点で地表の様子をいろいろな角度から捉えながら、授業への活用の仕方を学んでいた。 ・実際に、パソコンを使っておこなうと、活用のしかたを覚えやすい。 |
研究協議 (40分) |
宇宙の魅力を子どもの学びに生かすために ・4人グループに分かれて、ワークショップ形式で実施 ・「EISEI」を使うことができそうな教材(学年、単元)を協議 ・宇宙教育を取り入れられそうな教材と学ぶ内容を協議 |
・社会の土地の学習 ・防犯マップ ・住んでいるまちの昔と今の比較 ・宇宙を題材にフリートーク ・キャリア教育:宇宙に関わる産業や仕事 ・道徳:はやぶさ、コミュニケーション ・環境教育 ・理科:天気の移り変わり |
講師:臼井 敏夫氏(日本宇宙少年団呉やまと分団 分団長)
松原 理(JAXA宇宙教育センター)
研修の感想・留意点等
- 宇宙をきっかけにいろいろな教科で授業が展開できることを受講者が実感することができた。
- 午前中の地上における大地の変化の実験の内容と午後の人工衛星のデータの活用による実習の内容がつながっており、効果的な研修であった。
- 講義と実習がバランスよく取り入れられており、研究協議のなかでも、いろいろな意見を共有でき、受講者にとって内容の濃い研修であった。