<今回の授業の指導目標>
JAXA調布航空宇宙センターの最先端の研究施設や研究成果にふれることにより、本や映像では得られない体験を行う。研究・技術開発の意義・必要性を認識し、生徒の理科への興味・関心が増すことを目的とする。また、この講座を体験することにより、将来技術者や研究者を目指して進学する生徒の意識向上を図る。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (45分) |
JAXAの紹介ビデオを視聴し、JAXAに関する概要を学習する。 JAXA調布航空宇宙センターの展示室を見学し、JAXAの研究成果の一端に触れる。 |
△必要に応じメモを取らせた。 |
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展開 (195分) |
JAXA調布航空宇宙センターの飛行場分室に移動して研究施設の見学・体験と講義を聴講する。
研究施設の見学・体験 1.飛行機シミュレーター 施設の説明を聞き、操縦体験を行う 2.低速風洞の見学と体験 施設の説明を聞き、低速風洞の施設内に入り体験する 3.実用飛行機の見学 実用飛行機の説明を聞き、実用飛行機の見学を行う
講座「飛行機の基礎知識」 揚力や飛行機の安定性など基本的なことを学び、飛行機の仕組みについて学習する。飛行機の翼面積など生徒自身で計算する体験も行う。 |
△各研究施設で担当者が設備や研究内容を解説していただく。必要に応じてメモを取る。 生徒全員が施設の体験を行う。
◎施設見学に伴い安全に注意する。
△レジメをもとに講義を聴き、必要に応じメモを取る。 学習した内容をもとに計算練習を行い、知識の定着を行う。 ◎教師自らも計算を行い、生徒へのアドバイスを行うとともに、飛行機の製作に関する知識を得る。 不明な点のアドバイスができるように、講義内容のビデオ撮影を行う。 |
参加した生徒全員が直接体験できるように配慮した。
理論をもとに飛行機が製作されていることを体得できるようにする。 |
まとめ (45分) |
教材用模型飛行機を製作して飛行機の基本的な構造を学ぶ。 |
△生徒が製作した模型飛行機を飛行させて、飛ばし方や安定して飛ばすための改良点や注意点を学ぶ。 |
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- JAXA調布航空宇宙センターの展示室や飛行場分室での見学・体験は、生徒にとって大変興味深いものとなりました。展示室では普段見ることが出来ない展示物に興味を示し、解説も熱心に聞くことが出来ました。特に、飛行場分室での研究設備や研究内容には、生徒も教員も大変興味を示しました。風洞実験棟やフライトシミュレーターは直接体験することができ、映像や本からでは学ぶことが出来ない事を得たと思います。
講義は丁寧な説明をしていただき、大変わかりやすく興味深いものでした。また、講義の中でも計算練習を行ったり、模型飛行機を製作する体験学習も取り入れていただき熱心に取り組むことが出来ました。
教師も今後の授業の中で生かせる知識を得ることが出来ました。
<今回の授業の指導目標>
1回目の講座で学習した飛行機の飛翔理論をもとに設計、製作、実験、改良の過程を通して思考する力や判断力を養うことをねらいとする。また、探求心や問題解決能力を育てる。
基礎的な飛翔理論を実際の模型飛行機へ応用する過程を学習し、基礎的な科学技術・理論がどのようにして身の回りの製品に反映されているのか体験的に学習する。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (30分) |
1回目の講義で学習した理論をもとに、ミッションを実現するための飛行機の翼面積を計算する。 |
△講習内容をもとに、飛行機の大きさと翼面積を各自が計算する。
◎計算式の理解が不十分な生徒に、適宜アドバイスを行う。 |
生徒の求めた値が適当か確認する。 |
展開 (300分) |
計算した飛行機の翼面積をもとに飛行機の設計を行い、段ボールで飛行機を製作する。
求めた翼面積をもつ飛行機の形は生徒自身が考え工夫する。 製作した飛行機の飛翔実験を行い、問題点を考え、ミッション目標を実現できるように飛行機を改良する。 |
△求めた翼面積を持つ飛行機の形を設計する。飛行機の翼の形を工夫する。 段ボールを切り抜き、ボンドやテープで飛行機を組み立てる。
◎飛行機の形や組み立て方など適宜アドバイスを行う。強度のある段ボールの使い方をアドバイスする。
△飛翔実験を行い、飛ばない理由を考え改良する。
◎教師も段ボールで飛行機を製作し、飛ばない理由や改良点を生徒とともに考え、工夫する。 |
飛行機の形など設計に関して、生徒のアイディアが生きるように注意する。
講師を伴わない講座のため、教師と生徒が協力するようにする。 |
まとめ (30分) |
今回の飛行試験のデータをもとに、今後どのような工夫・改良を行うかを生徒がまとめる。 |
△製作した飛行機の問題点を整理する。 |
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- 生徒と教員が第一回の講座で得た知識をもとに飛行機を製作する講座としました。理論的な計算を基に飛行機の大きさを求める体験や、飛行機の製作と飛翔実験で問題点を見つけ出し、解決策を考える体験は大変有意義なものとなりました。飛ぶ飛行機はなかなか製作することが出来ず、何度も製作と飛翔実験を繰り返していました。また、本講座後も、希望者を対象に放課後に飛行機を製作する日を5回ほど設定しました。
探求心や問題解決能力を養うために大変有意義なものとなりました。
<今回の授業の指導目標>
最終的な飛翔実験行い、講師のアドバイスを通して飛行機の原理や特性を学ぶ。さらに、製作実習を通して生徒自身が工夫した点や製作した飛行機のポイントを発表する。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (150分) |
最終飛行実験に備えて最終調整を行う。 |
△ほぼ完成している飛行機の調整や補強を行う。飛行機の飛ばし方の工夫を行う。 |
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展開 (120分) |
講師に製作した飛行機の工夫した点や特徴を説明する。 最終飛翔実験を2回行い、飛行距離の計測を行う。 |
△各自の工夫した点や飛行機の形の特徴を発表できるようにまとめる。
△1回目の飛翔実験をもとに、講師のアドバイスを受けて飛行機の構造や飛ばし方を改良する。
◎レポート作成に必要な製作した飛行機の写真を撮影する。
◎生徒とともに飛翔実験に参加する。 |
講師のアドバイスが生かせるように補助する。 |
まとめ (30分) |
講師による講評とまとめを聞く。 飛行距離により表彰する。 |
△飛ぶ飛行機の製作のポイントのまとめを聞き、レポート作成に備える。 |
表彰を行うことにより達成感を持たせる。 |
- 生徒は講師によるアドバイスを積極的に受けて最終調整を行い、最終飛行実験に望みました。生徒各自の特徴を生かした飛行機ができあがり、飛翔実験を行う前に工夫した点や特徴を説明しました。
本講座の後にレポートを作成しました。
3回の講座は生徒にとって大変有意義なものとなり、当初の目標とした内容を十分学習・体験できたと考えています。今後の進路決定や理科を学習する上で生かして行けるものと考えます。