授業連携

宇宙飛行士の仕事を知ろう・夢の実現について考えよう

岐阜県・大垣市立綾里小学校

  • 小学校
  • 小5
  • その他

概要

<全授業を通した指導目標>

○宇宙開発に関わる仕事の実際とその役割や成果を具体的に知る機会とする。

○自分の将来について考え、希望や目標をもって生きる態度を育てる機会とする。

<対象>

小学5年生 33名

<期間>

平成24年12月18日

<区分>

学級活動

構成表

実施日
時間
形式
人数
授業内容
1
90分
講義
33名
宇宙飛行士の仕事内容・やりがいや苦労・夢や目標の実現について
講師:広浜 栄次郎(JAXA 宇宙教育センター)

第1回目/全1回『授業記録シート』

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(10分)
今や宇宙で働く時代を迎えていることを知る。
・国際宇宙ステーションとは
・日本実験棟きぼう
・宇宙から見る地球
・日本人宇宙飛行士
◎国際宇宙ステーションの大きさ・動き方、そこから見える地球の様子等を写真を示しながら説明する。地上400km上空を1周するのに90分、秒速8km。日本人が常時宇宙で働く時代、国際貢献する責任。無重力状態での実験データを医学に活用。
△映像を見て説明を聞き取る。算数で速さの学習をする前なので、理解が不十分な児童も見られた。
今日の授業の内容の概要を知らせ、興味・関心を高めさせる。
展開
(70分)
無重力状態である宇宙ステーションでの生活や活動の様子を具体的に知る。
・若田さんのISS生活
・飛行機の急上昇・急降下による実験(重力と無重力の違い)
・無重力で実験する目的・意義










重力と無重力ので違い、体への影響、無重力状態での現象について理解を深める。
・1日の生活(歯磨き・シャワー・トイレ・睡眠・自由時間)
・宇宙食の変遷・種類・調理・食事



宇宙飛行士という職業について知り、自分の将来について希望や目標をもつことへの意欲を高める。
・宇宙飛行士になるまで
・試験や訓練の内容
・選ばれる条件
◎「若田さんのISSツアー動画」や「無重力実験動画」等の資料をもとに、ISS内での活動や生活の様子、無重力とはどんな状態か説明する。無重力の船内での活動。他国の飛行士との共同生活。重力の負荷から無重力への変化の様子。無重力状態では重い軽いの差がない。物質が分けやすい・混ぜやすい。
△映像を見て説明を聞き取る。無重力状態で水と油が混ざり合う場面や、うさぎが空中を遊泳する場面に、歓声が上がった。

◎無重力船内での生活の様子や宇宙食の具体例を挙げて、説明する。宇宙食の特徴・メニュー・調理方法・日本食のよさ。
△納豆や炭酸飲料が宇宙食にできないこと、おにぎりやうどんをおいしそうに食べる姿に興味をもった。

◎宇宙飛行士になるまで・選ばれたからの訓練・試験内容等について、写真資料をもとに説明する。古川さんは日本で候補生になってから12年後に搭乗。水中での船外活動訓練・飛行機操縦訓練・陸上でのサバイバル訓練など厳しい多様な訓練。最終試験は狭い空間での共同生活。
△宇宙飛行士の訓練の過酷さや求められる条件に意志の強さ・性格のよさが挙げられることに関心を示した。
教材をじっくりと見ること、つぶやきや歓声の後には静粛に聞くこと等を指導する。
まとめ
(10分)
今日の授業感想を一人一人まとめ、発表・交流する。
◎今日の授業を通して考えたことをまとめて書くように指示する。
△授業感想をワークシートに書く。代表で数人発表する。「宇宙飛行士になってみたい」「あきらめない強い意志は何事にも必要で大切なことだ」「自分の夢に向かって努力したい」
授業のねらいに沿って考えをまとめるように助言する。

授業の感想・メモ

  • 現在の宇宙開発の実態や宇宙で働く日本人の存在の導入から、児童は興味深く講義を聞いていた。「無重力」とはどういうことなのかを実験映像や解説により、具体的に理解することができた。
  • 宇宙飛行士になるには長い年月粘り強く努力を続けることや厳しい訓練を乗り越えること、また知力・体力・語学力に加えて、強靭な意志・協調性や人格が求められることを知り、児童は自分の日頃の生活や将来の夢について見つめ、考えるよい機会となった。
  • 宇宙開発の中で今の私たちの医療にも役立つような実験をしていることから、社会や人々に貢献するという視点にももう少し着目させたかった。また、90分授業の終末に一度書く活動を位置付けたが、全てを総括して考えをまとめることは児童にとってやや難しかった。講話の節目で、感想をまとめ書く活動を入れるとよかった。

岐阜県・大垣市立綾里小学校(5年生)

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