授業連携

電波観測

山梨県・山梨県立甲府南高等学校

  • 高等学校
  • 高1
  • 探究

概要

<全授業を通した指導目標>

宇宙科学技術の講義や実験・実習を通して、科学技術に関する知的好奇心や探究心を高め、創造性豊かな人材を育成する。 宇宙科学の先端分野においても、学校で学習している理科・数学が基本となっていることを認識し、日頃の学習意欲の向上を図る。

<対象>

高校1年生 20名

<期間>

平成25年7月26日~平成26年2月10日

<区分>

SSH(スーパーサイエンスハイスクール)

構成表

実施日
時間
形式
人数
授業内容
1
240分
見学
20名
JAXA相模原キャンパスの見学(実験・実習への参加)
2
240分
講義・実験
20名
「宇宙電波観測」の講義
講師:朝木 義晴
(JAXA宇宙科学研究所 宇宙情報・エネルギー工学研究系 助教)
3
120分
まとめ
20名
実験のまとめと発表準備
4
100分
発表
20名
他のSSH講座と合同で、クラスごとに発表する

第1回目/全4回『授業記録シート』

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(30分)
見学場所の確認と見学上の注意
△移動中バスの中で、班ごとに見学場所やその研究内容について調べたことを発表する。
◎見学シートを配布し、見学上の注意を行う。
見学の目的を確認させる。
展開
(180分)
グループごとの見学計画に従って見学を行う。
△記録(メモ)を取りながら、見学を行う。説明して戴いた場合は、質問をして理解を深める。さらに分からないことは、後日調べられるように記録しておく。見学をとおして、課題研究のテーマになるものを見つけられるように心掛ける。
◎各展示場所で生徒の見学シートをチェックし生徒の見学状況を確認する。
見学シート(計画)どおりに見学が行われているか確認する。
まとめ
(30分)
帰りのバスで、見学したことをグループごとに発表する。
△見学によって分かったこと、疑問点、反省点を発表する。
◎さらに調べたら良いことや課題研究のテーマなどについて気付いた事をアドバイスする。
他のグループの発表を参考にさせる。

授業の感想・メモ

  • 当日は、特別公開日ということもあり、普段では見ることができない施設の見学や、最新の研究内容の解説をして戴いた。研究・管理棟や環境試験棟、特殊実験棟などでは多くの展示ブースが用意されており、JAXAの研究者や技術者が大変分かりやすく、丁寧に説明をしてくださった。また、ミニミニ宇宙学校では、様々な分野の研究者が研究内容を簡潔に分かりやすく説明して戴き、生徒達は宇宙研究への興味・関心を一層深めることができた。

第2回目/全4回『授業記録シート』

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(20分)
本講座の目的と講師紹介
講師紹介
○ 朝木 義晴 先生
(JAXA宇宙科学研究所 宇宙情報・エネルギー工学研究系 助教) 

○ 石川  由紀 先生
 (JAXA  宇宙教育センター)
本字の目的を理解させる
展開
(200分)
1 講義
2 パラボラ作製
3 太陽電波観測
 (1) 太陽に直接向けたとき
 (2) 太陽の無い方向に向けたとき
 (3) 電波吸収体をかぶせたとき
 (4) 液体窒素に電波吸収体を入れ測る
4 実験結果から太陽表面温度を推定
◎電波についての講義
△型紙を切り貼りしてパラボラアンテナを作製する。
△自作したパラボラアンテナを用いて太陽電波の観測を行う。
△結果をもとにグラフ用紙を使って温度の推定を行う。
・この観測によってなぜ太陽表面温度が推測できるのか説明する。
まとめ
(20分)
・本日の実験結果のまとめを行った。
・グループごとに次回の実験に向け、改善すべき点や工夫すべき点を考察した。
・実験器材の方付け
△次回の実験に向けて、グループで話し合い、新たに準備すべき物品等の考察を行った。
今後、さらに実験を行うことも可能であることを伝える。

授業の感想・メモ

  • 自作のパラボラアンテナで太陽の電波を観測し、太陽の表面温度が測定できることに生徒達は驚いたようである。講義の内容は難しいところもあったが、朝木義晴先生のご指導のもと、生徒は生き生きと実習にあたった。実習をとおして宇宙への興味・関心が強まったようだ。
  • 実験に当たっては、実験器具の手配や準備等において、JAXAの職員の方々に多大な支援をして戴いた。

第3回目/全4回『授業記録シート』

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(10分)
・発表方法ならびに資料作成に関する確認・説明
◎全体発表会の概要を説明し、オリジナルの発表原稿を作成するよう指示
Power Pointを使って発表原稿を作成させる。
展開
(160分)
・グループごとにプレゼン資料の作成を行う。
・発表会場でのリハーサル。
△各グループごとに発表する内容の検討を行い、発表内容の焦点を絞る。
△発表はパワーポイントを用い、動画、映像等を組み込んで、より効果的な資料とする。
△グループごとに発表の練習を行う。
・生徒の自主性を重んじ、オリジナリティーのある発表原稿を作成させる。
・実験結果から考察できること、結論を導きだせることないしはできないことの判断を慎重に行わせる。
・グループ全員で発表活動にあたるよう指示する。
まとめ
(10分)
・資料の最終チェック
△2月の発表までは時間があるが、手直し等を行うように指示する。

授業の感想・メモ

  • 生徒達は、相手に伝えることの難しさを生徒達は感じたようだが、生徒自らが創意工夫してオリジナリティーのある発表原稿ができたと思う。

第4回目/全4回『授業記録シート』

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(10分)
・各クラスSSH研究発表会
・発表諸注意
△司会は生徒の代表が行う
発表を聞く生徒の態度も注意する。
展開
(150分)
JAXA講座以外の講座も含めクラスごとに発表会を行う
△各講座ごとに持ち時間7分間で、実験、考察、結果等の発表を行った。
◎担任が講評と感想を言う。
△他の発表者を評価シートに記入し、感想を述べる。
・聞き手が理解できるよう工夫して発表する。
まとめ
(10分)
クラス担任や担当教員からの感想・意見
△評価シートに感想等を記入する。
今後の課題研究に繋がるように助言する

授業の感想・メモ

  • 生徒独自の実験、考察、結果の発表という形式をとった。十分とは言えない部分もあったが、グループで協力し合うことの有用性や、実験の楽しさを体得できたと考える。2年次から行う「課題研究」に繋げていきたい。

山梨県・山梨県立甲府南高等学校(2)

授業連携実績一覧

このページのTOPへ