授業連携
食物連鎖を考えて、生き物を連れて行こう
新潟県・新潟県柏崎市立比角小学校
- 小学校
- 小6
- 理科
概要
全授業を通した指導目標
「宇宙に行く」という架空の想定のもと、身近な事象として捉えにくい「食物連鎖」について考えながら、持続可能な食糧生産について考える。架空の想定ではあるが、将来、月や火星に行く計画があることや、宇宙への物資輸送の費用面など、宇宙開発の実際についての説明をしていただくことで、リアリティをもたせるため、連携を依頼した。
対象
小学6年生 3クラス 93名
授業連携日
2021年12月14日、16日
科目・単元
生き物のくらしと環境
授業連携
授業連携前
①食物を通した生物どうしの関わり(食物連鎖・たどっていくと植物にいきつく)
②生粒と水との関わり(水は生物が生きていくうえでなくてはならないもの・水は自然の中を固体・液体・気体と姿を変えながら循環していること)
③生物と空気との関わり(植物は光合成で酸素を出すはたらきをしている。動物と植物は空気を通して互いに関わり合って生きている)
授業連携日
2021年12月14日、16日
時間配分 | 学習内容・活動 | 児童・生徒の様子 | 教師の役割・活動 |
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導入 15分 |
〇イントロダクション ・将来的に宇宙で暮らす可能性があること。 ・食料を自給する必要性があること。 (栄養バランス・費用面も考える) ・今回のアクティビティのルール (生き物をグループで10種類選ぶ) |
・活動の説明を聞く。 |
・挨拶 ・オンライン接続 ・活動のポイントを板書する (食物連鎖・栄養バランス・楽しさ・費用や生活環境) ・活動の手順を板書する |
展開 60分 |
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〇宇宙に連れていく生物をグループで10種類選ぶ。(理由も説明できるように) | ・グループ内で相談しながら、10種類の生物を選ぶ。栄養面等を考慮しながら選ぶ。 | 活動の手順を板書する。 | |
〇グループ同士で、どんな生物を選んだかアイデアを交流する。 | ・タブレットを用い、互いの班が選んだ生き物について、随時、情報交換を行う。(随時、JAXAの方に質問をしてもよい) | ・タブレット上にあるアプリ(ベネッセのミライシード)の機能(ムーブノート)を使い、選んだ生き物を記入するカードを各グループに配付する。 | |
〇アクシデントが発生し、連れていった生き物が減る。 | ・アクシデントカードを2枚引く。それぞれのアクシデントに応じて、減ってしまう生き物を確認する。 | ・アクシデントカードの用意
・ワークシートの配付 |
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〇他グループの情報を見て、生き物のトレードを行う。 | ・タブレット上で他グループの様子を確認し、生き物をトレードする。(交換・もらうだけ・あげるだけ、の、いずれも可) | ||
〇残っている生き物で、夕食の献立を考える。 | ・相談しながら献立を考える。 | ||
まとめ 15分 |
〇活動の振り返りを行う。 |
・グループでの話し合い ・ワークシートに感想を記述する。 |
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講師:鈴木 圭子(JAXA宇宙教育センター)
授業連携後
・授業連携での活動を受けて、自分たちが選んだ生物で、自分たちが食べる献立を考える。
・これからの自分たちの暮らしをどうしていきたいか、考える。
授業の感想・メモ
- ・ちょうど前澤さんの宇宙旅行のニュースがあったので、子どもたちの宇宙に対する興味関心がとても高い状態で活動できました。
・生き物の選択肢が多く、最初は難しいと思っていましたが、グループ内での意見交流が活発に行われ、穏やかに納得解に落ち着いていく様子が見られました。
・選ぶ生き物が各班バラバラで、楽しそうに活動していました。タブレット上でグループの情報を互いに交換し合ったので、別の班の動向を参考にしながら進める様子も見られました。
・限られた食料の中で最大限においしい料理になるように組み合わせたり、考えたりしている姿が、とても印象的でした。
・以前もこのアクティビティをやった経験があります。今回、初めてJAXAと連携して行いました。JAXAの方から、生き物を選ぶ時の「考え方」を明確に提示していただいたおかげで、子どもたちは、きちんと「理由」を明確にしながら生き物を選ぶことができたように思います。実際に行われている宇宙開発のための研究等も紹介していただいたので、より信憑性を増し、説得力のあるイントロダクションをしていただけたと感じました。
・JAXAからのアドバイスで、今回「トレード」の活動も入れました。グループ間の交流がぐっと高まり、お互いを助け合おうとする場面も見られ、活気のある時間となり良かったです。