教員研修

たんちょう先生の実験教室テーマ『「飛翔への挑戦」「月と太陽」』

北海道・釧路市こども遊学館

概要

全研修を通した趣旨

本研修は小中学校・高等学校等の教諭、教員を目指す大学生を中心に、理科を中心とした教材・教具について検討し合い、教材研究に生かしていくことを目的として、毎月実施している。
講義「飛翔への挑戦」では、航空・宇宙機の飛行研究について専門の研究者から直接聞くことで、教諭自身が授業内容以外にも幅広い分野に興味を持ち、総合学習・クラブ活動など多岐に渡る教育現場で活用することをねらいとしている。
実験「月と太陽」では、机上での授業になりがちな「天体」分野の単元において、有効な教材や、観察・指導のポイントを学ぶことをねらいとしている。
また、いずれもJAXAより最先端の技術や教育普及活動を聞くことで、地域の枠にとらわれず、専門機関を活用した理科教育の充実を図ることを目的としている。

対象

小学校教員6名、中学校教員10名、高等学校教員1名、大学生20名、その他10名

期間

平成22年9月25日~平成22年10月30日

構成表

実施日
時間
形式
人数
内容
1
120分
実験
14名
授業で使える!実験・工作 「水の姿」
実験
安全な実験・これで理科は大丈夫!~片付け編~
講義
「飛翔への挑戦」
講師:藤井 謙司
(JAXA飛行技術研究センター 主幹研究員)
支援:伊藤 和哉
2
120分
実験
33名
授業で使える!実験・工作 「月と太陽」
講師:遠藤 純夫
(全国中学校理科教育研究会 顧問)
実習
ものづくり 「飛ぶもの」
支援:小山 純寛・中村 カオル

北海道・釧路市こども遊学館

第1回目/全2回『研修会記録シート』

実施日
9月25日
合計時間
120分
参加数
14名
時間配分
研修内容
受講者のようす・感想
研修の感想・メモ
講義・見学・実技・演習
(13分)
・レオナルド・ダ・ヴィンチの飛行研究
 →科学的根拠に基づいたレオナルドの飛行の研究について

・なぜ飛行機は飛ぶのか
 →飛行機が飛ぶ原理について、各部の名称と機構について説明
・レオナルドの研究ノートの複製をJAXAの図書館からお持ちいただき、受講者は普段見ることのできない手記を非常に興味深く見ていた。

・曖昧であった飛翔に関する原理を図解でわかりやすく説明いただけたので、科学的に納得でき理解が深まった。
講義・見学・実技・演習
(7分)
・最新の飛翔技術について
  →NASAで研究している全翼機や空飛ぶ車などの紹介

・講演者の業務暦・研究
・難しくなりがちな講演の合間に、ユニークな最新の飛翔技術について教えていただくことで、学校現場で児童にも教えられる話題を持ち帰ることができたと受講者からも好評であった。

・高速飛翔実証など、研究内容を詳しく聞くことができ、質問なども多かった。
講義・見学・実技・演習
(10分)
・北海道で行われている実験
  →無人航空機技術研究・ジェット機の飛行音源探査計測など

・質疑/応答
・「大樹航空宇宙実験場」が研究拠点である説明から、身近な地域が重要な役割を担っていることを知り、より興味関心が高まった。

・受講者は科学に興味のある方が多いため、飛行技術に関する質問が非常に活発に行われた。研究者から直接話を聞くことができ、非常に満足していた様子である。

北海道・釧路市こども遊学館

第2回目/全2回『研修会記録シート』

実施日
10月30日
合計時間
120分
参加数
33名
時間配分
研修内容
受講者のようす・感想
研修の感想・メモ
講義・見学・実技・演習
(20分)
・宇宙教育の目的について

・金星について:宇宙の学校資料「いちばん星みーつけた」

・金星探査機「あかつき」の最新情報
・金星は見つけやすい天体のため理解している受講者が多く、復習になったようである。講義よりも実習の方を多く取り入れていただけると受講者の満足度が高い。
講義・見学・実技・演習
(20分)
・世界での月の模様
  →各地で見られる模様の違い

・発泡球を用いた月・地球の実習
  →月と地球の大きさが比較紐で月と地球の距離を予測
   ライトで月の満ち欠けを確認

・月面から見た地球の連続写真
・月の模様で興味を引き、そこから「月は必ず同じ面を地球に向けている」につなげる授業案の提案が好評であった。

・教材を受講者自らが体験することで、即授業等で活用可能である。
講義・見学・実技・演習
(10分)
・皆既月食の仕組み
・天文現象は、原理のみならず地域での情報(今回だと「12月の皆既月食は道東地域が条件が良い」)などを取り入れていただくことで、児童・生徒の好奇心を喚起することができるため、受講者の興味が高まる。

北海道・釧路市こども遊学館

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