教員研修
JAXAと連携 理科観察、実験基礎研修講座テーマ『外部機関と連携し、児童生徒が科学への興味・関心を高めるために必要なことを考える』
岡山県・岡山県総合教育センター
概要
研修の趣旨
小学校、中学校、高等学校を通じた理科の基礎的な内容について理解を深め、科学技術の進展に対応した専門知識を習得するとともに、大学や研究機関、博物館などとの積極的な連携、協力による効果的な活用方法を学ぶことで、理科担当教員としての指導力の充実と資質の向上を図る。
対象
保育所、幼稚園、認定こども園、小、中、高等学校、中等教育学校、特別支援学校の教職員 25名
実施日
2018年6月29日
研修内容詳細
時間配分 | 研修内容 | 受講者の様子・感想 |
---|---|---|
講義 (40分) |
演題「宇宙が子供たちの心に火をつける」 ・JAXAについて ・宇宙教育について 等 |
宇宙教育について、新学習指導要領の趣旨等も踏まえながら、具体的な事例も交えてお話をしてくださり、宇宙教育で目指す理念に理解を深めている様子が伺えた。 また、実施していただいた3つの演習について、楽しいだけでなく、何を目指して行うのかなど導入する意義なども考えながら体験することができ、今後の授業等への活用を意識している様子が伺えた。 <受講者感想>※研修全体を通しての感想 ・「宇宙」という教材が理科のみだけでなく、様々な教育活動に結び付けられ、教材としての可能性を大いに感じることができた。 ・「宇宙」を教科の該当学年だけでなく、広く学べるという視点が自分にあまりなかったので、その視点がもてて良かった。 ・宇宙教育という言葉を初めて聞いたが、これからの教育のニーズにぴったりだと思った。 |
実習 (50分) |
「コミュニケーション力を鍛えよう」 | <受講者感想> ・コミュニケーション能力、ものの見方・考え方を宇宙を教材(素材)として高めることができる研修でとても有意義であった。 |
見学 (50分) |
「人と科学の未来館サイピア見学」 ・施設・展示 ・サイエンスショー ・プラネタリウム |
児童がサイエンスショーを見学している様子を見たり、プラネタリウムの鑑賞をしたり、サイピアの取り組みがよくわかる見学となった。 |
実習 (60分) |
「宇宙食の食べ比べ」 | <受講者感想> ・一つの物事を分析し、考える活動がとても良く参考になった。授業でも取り入れたい。 ・特別に思えるものを日常的な学習につなげられる実感がもてた。 |
実習 (30分) |
「かさ袋ロケット」 | <受講者感想> ・理科はどちらかというと知識が無く苦手なのですが、そんな自分でも今日は楽しめた。 座学だけでなく、とても考えさせられる演習があったのがよかった。 |
実習 (50分) |
「教育実践に向けての協議」 ・JAXA連携学校教育支援事業の実践紹介 ・科学への興味・関心を高める宇宙教育の活用についての協議 |
講座での講義、演習や県内での実践事例を参考にしながら、各自で今後の取組について考え、グループで共有した。異校種でのグループで一日を過ごし、他校種からの学びも多くあったようで、各グループで熱心な話し合いがすすめられていた。 |
講師:松原 理(JAXA宇宙教育センター)
研修の感想・留意点等
- 連携事業を始めて数年たちますが、毎年JAXAの方の思いを込めたお話や、受講者の反応を踏まえて演習をすすめて下さっているおかげで、毎年充実した講座となっております。
「宇宙を教えるのではなく、宇宙で教える」という発想など、そもそもJAXAで目指されている宇宙教育の理念は、新学習指導要領の趣旨にも共通することが多く、受講者の方も宇宙を特別なものとして捉えるのではなく、子供たちにどのような力を身につけさせて行く必要があるかなど、今後の授業づくり等につながる多くの学びをされていることが表情やアンケートなどから伺えました。
また、1日を通して異校種(小・中・高・特)で組んだグループで活動したことにより、他校種からの学びも多くあり、講座が充実した一つの要因と考えています。
講座を実施するにあたり、講座の趣旨等を伝えさせていただき、その意図を汲んで研修内容等を提案していただき、運営者としてとてもありがたかったです。