宇宙を活用した教育実践例

宇宙でもめずらしい!水の不思議な性質
(小学4年理科「すがたを変える水」の発展)

愛知県・名古屋市立東山小学校

  • 小学生
  • 学校教育

概要

学校・団体名 愛知県・名古屋市立東山小学校
対象 小学第4学年
対象人数 31名
実施日 令和3年3月4日(木)
タイトル 宇宙でもめずらしい!水の不思議な性質 (小学4年 理科 「すがたを変える水」の発展)
活動内容
  • 水が氷になったときの体積変化の確認

  • ・これまでの実験から、水は凍らせると体積が増えることを確認する。

    ・水に氷を浮かべて見せ、なぜ氷が水に浮かぶのかを考えさせる。
     →熱気球の話より、空気を温めると体積が大きくなり、軽くなって浮くという 話があったことを確認する。


    写真1
  • 水の特別な性質を知る

  • ・ここで、「ものの温度と体積」で学習した、「金属、水、空気は、温めると体積が大きくなり、
     冷やすと体積が小さくなる」という実験結果と矛盾することに気付かせる。

    ・水は宇宙の中でも希な物質で、固体になると体積が大きくなる「異常液体」であることを伝える。


  • 水以外の物質を固体にするとどうなるか、実験する

  • ・水以外の身近な物質の中で、常温で液体の食用油で実験する。

    ・凝固した油は水と違い、液体の油に沈むことを確認する。


  • まとめ
使用した宇宙の素材・教材など 使用素材:①水②食用油
使用教材:小学4年理科「すがたを変える水」の発展
参加者の様子・感想など
  • 物質はあたためると体積が大きくなって軽くなり、冷やすと体積が小さくなって重くなるということと、水は冷やし続けて氷になると体積が大きくなるという、相反する事実について丁寧に検証することで、児童の思考をゆさぶることができた。
  • 比較として、食用油を凝固させると体積が大きくなるか予想すると、意見は半々に割れた。実際には体積は小さくなって重くなり、食用油の液体中に沈む。この様子を観察し、通常は物質は冷やすと体積が小さくなって重くなる、ということを確認した。もし水が油と同じ性質をもっているとしたら、水の底には氷がたまり続け、水中で生命が維持できなくなる事が予想される。この事に児童は驚いていた。
  • 一番身近にあって状態変化を観察しやすい水という物質が、他の物質とは異なる性質をもっており、その事が地球の環境や生命にとってプラスに働いていると知ることで、科学への関心が高まる様子が見られた。

活動のご感想・ご要望など

  • 水は身の回りにありふれているが異常液体であり、宇宙においても希な性質をもっている。宇宙探査において水があるかどうか、惑星がハビタブルゾーンにあるかどうかが重視されるのは、地球環境や生命にとって水が重要な役割を果たしており、水を探すことで、生命の存在が期待できる事も理由の一つである。様々な観測や探査によって水の存在が確認された、というニュースに、これからも関心を持ってもらいたい。
  • 氷は水に浮く、という当たり前の現象に疑問をもつことで、科学的思考が高まっていく。子ども達には「なぜ?」と思う心を大切にし、少し難しく感じられる宇宙科学への関心をもってもらいたいと思う。
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