授業連携

宇宙への扉を開こう!

石川県・小松市立第一小学校

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概要

▲7月9日「水ロケットの製作・打上げ」の様子

<全授業を通した指導目標>

「宇宙・天文クラブ」
 子どもたちが、日頃宇宙に関して持っている疑問や関心をもとに、専門家のお話を聞いたり、体験活動などを行うことによって、宇宙に対してより深い関心や興味を持たせたい。

<対象>

小学4年生10名、5年生6名、6年生6名 合計22名

<期間>

平成19年5月14日~平成19年12月14日
回数(総時間):6回(7時間40分)

<区分>

宇宙・天文クラブ

構成表

実施日
時間
形式
人数
授業内容
1
80分
講義
22名
「ロケットをとばそう!!」
指導:清水 幸夫
(JAXA宇宙科学研究本部 品質保証室 副室長)
支援:浅野 眞
2
80分
実験
22名
「プチロケットの製作・打上げ」
指導:清水 幸夫
(JAXA宇宙科学研究本部 品質保証室 副室長)
支援:宮原 有香
3
80分
講義
22名
「水ロケットの製作・打上げ」
指導:清水 幸夫
(JAXA宇宙科学研究本部 品質保証室 副室長)
支援:宮原 有香
4
320分
講義
22名
「水ロケットの製作・競技会」
指導:清水 幸夫
(JAXA宇宙科学研究本部 品質保証室 副室長)
支援:浅野 眞・宮原 有香
5
80分
講義
実験
22名
「ロケットについて」
講義・指導:清水 幸夫
(JAXA宇宙科学研究本部 品質保証室 副室長)
支援:宮原 有香
6

100分

実験
22名
☆学校公開日
水ロケットを飛ばそう
指導:清水 幸夫
(JAXA宇宙科学研究本部 品質保証室 副室長)
支援:浅野 眞・宮原 有香
7
11月12日
80分
発表
「クラブ発表会」
※今までのクラブ活動の成果を発表する
指導:清水 幸夫
(JAXA宇宙科学研究本部 品質保証室 副室長)
支援:宮原 有香

第1回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>

ロケットについての話を聞き、そこから、子どもがロケットをつくりたい、宇宙について詳しく知りたいというような、興味関心を持てるようにする。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(10分)
◆オリエンテーション
・JAXAについての説明
・浅野先生、清水先生の紹介
◎簡単に、JAXA、浅野、清水先生についての紹介をす。
展開
(50分)
◆浅野先生からのお話を聞く
・JAXA、清水先生についての詳しい説明を聞く

◆清水先生の講話を聞く
・どこからが宇宙か
・人類が初めて空を飛んだ日
・気球は宇宙へ
・ロケットとは
・飛行機とロケット
・ロケットの歴史
・世界初のロケット
・世界のロケット
・ロケットの打ち上げ
・民間の有人宇宙ロケット
・シャトルの次のロケット
・未来の宇宙旅行
◎清水先生がプレゼンテーションしながら、左記の内容の話を進める。

△先生の話を聞く。

△空気のない宇宙でロケットがどうやって飛ぶのか考える。

◎ロケットの打ち上げの動画を見せる。
◆プレゼンテーションを利用して、子ども達の興味をひきつける。

◆動画を見せることにより、打ち上げの迫力をとらえさせたい。
まとめ
(20分)
◆これからのクラブ活動についての見通しを持つ
・いろいろなロケットの製作
・水ロケットの製作
・クラブ発表会
◎これからのクラブ活動についての計画を話す。

△話を聞き、疑問点を出す。
◆子どもたちの関心興味を大切にしながら、今後の計画をたてるようにする。

授業の感想・メモ

  • ロケットについての清水先生のお話しがあり、子どもは熱心に聞いていた。なかなか見られない映像を目にすることができ、子どもには、非常に興味深いものになったようである。授業の最後で、いろいろなロケットを製作しながらその原理を学んでいこうという、これからのクラブの時間の見通しを持つことができた。

第2回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>

バブロケットやアルコールロケットを製作し飛ばすことによって、ロケットが飛ぶしくみを理解し、次時からの水ロケット作りに関心を持てるようにする。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
                    
指導上の留意事項
導入
(10分)
◆オリエンテーション
・宮原先生、清水先生の紹介
・いろいろなロケットを飛ばすことを話する。
◎簡単に今日の学習内容を説明する。
展開
(60分)
◆清水先生からのお話

◆プチアルコールロケットの打ち上げ実演

◆プチバブルロケットの製作・打ち上げ
◎アルコールロケットのしくみを説明し、飛ばす。

△演示実験を見て、ロケットの飛ぶしくみについて理解を深める。

◎プチバブルロケットのしくみ並びに、作り方について説明する。

△プチバブルロケットの製作をする。

◎プチバブルロケットの打ち上げの仕方について説明する。

△自分の製作したプチバブルロケットを発射する

◎ロケット花火のしくみを説明し、実演する。

△演示実験を見て、ロケット花火のとぶしくみについて理解を深める。
◆プチアルコールロケットを飛ばすときに安全に気をつける。

◆セロテープやフィルムケースなど必要なものを準備しておく。

◆プチバブルロケットを飛ばすときに安全に気をつける。
まとめ
(10分)
◆ロケットが発射するときのしくみについてまとめる

◆次時のクラブ活動についての見通しを持つ

・水ロケットの製作
◎簡単にロケットの飛ぶ原理についてまとめる。

◎次時のクラブ活動についての計画を話す。

△話を聞き、持ち物などの確認をする。
◆水ロケットづくりについて関心をもたせるようにする。

授業の感想・メモ

  • いろいろなロケットの製作・実演を見て、ロケットが発射する原理を子どもなりに理解していたようである。プチアルコールロケットの実験では、その音の大きさや発射の勢いに驚きの声を上げていた。宇宙へ飛び出すという想像もできない出来事を、わずかながら身近に感じられる時間になったと思う。子どもたちは、次時に製作する水ロケットに強い憧れを持ってこの時間を終えることができた。

第3回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>

水ロケットをグループで作ることによって、水ロケット製作を行うための方法を知り、水ロケットについて興味・関心を深めるようにする。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
               
導入
(10分)
◆清水先生のお話を聞く。
・アルコールロケット、バブロケットはどうして飛んだ?
・今日は水ロケットをつくるぞ
◎前回のプチアルコールロケット、バブロケットの打ち上げを思い出させながら、水ロケット製作に対して興味が持てる話をする。

△前回の活動を思い出し、水ロケットを製作するという本時の見通しを持つ。
◆先生方の話をしっかりと聞くように促す。
展開
(60分)
◆スライドショーを見ながら、水ロケットをグループで製作する。
・スカート部分をつくる
・フィンをつくる
・フィンをつける
・ノーズコーンをつくる
・組み合わせる

◆グループでつくった水ロケットを発射する。
◎スライドショーを見せながら、水ロケットの模型を提示し、完成をイメージさせる。

△水ロケットの完成をイメージする。

◎水ロケットのしくみ・材料・作り方について説明し、発射させる。

△グループで作業を分担しながら、水ロケットを製作する。

△自分たちのグループが製作した水ロケットを発射する
◆あらかじめスライドショーの準備をしておく。

◆材料を人数分用意しておく。ペットボトルは各自持参させておく。

◆ペットボトルをカッターできる作業があるので、安全には十分に留意したい。

◆グループで、作業をしっかりと分担させておく。

◆水ロケットを打ち上げる際には、周囲の安全に十分注意して発射する。
まとめ
(10分)
◆次時は、水ロケットを一人一人が作成し、飛ばす旨を伝える。
・水ロケットの製作についての準備
・水ロケット競技会
◎講師の先生からお話をしていただく。

△話を聞き、持ち物などの確認をする。
◆水ロケットづくりについて関心をもたせるようにする。

授業の感想・メモ

  • 水ロケット製作のスライドショーを見ながら、グループで初めて水ロケットの製作に取り組んだ。グループで作業を分担しながら、意欲的に水ロケット製作に取り組む姿が見られた。学年によって作業の進み具合に差が出たが、JAXAの清水先生や宮原先生に分かりやすく支援していただきながら、子どもたちはとても楽しそうに活動していた。自分たちの手で製作した水ロケットが、第一小学校の空高く打ちあがったとき、子どもたちは「すごい!」と歓声をあげていた。他のクラブの児童も立ち止まってみとれていたほど、水ロケットの打ち上げは、子どもたちの注目の的であった。
  • 次回、夏休みを利用して、今回のグループでの経験を生かし、一人ひとりがロケットを製作する。また、水ロケット競技会を行う計画も予定している。子どもたちは自分が作った水ロケットを飛ばすことのできることに、とても嬉しそうに講師の方のお話を聞いていた。

第4回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>

今までの3回の講義・実験から学んだことを生かし、より遠くに飛ぶことができるオリジナルロケットを作って飛ばす。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
                  
指導上の留意事項
           
導入
(20分)
◆オリエンテーション
・浅野先生、清水先生、宮原先生、加藤先生の紹介
・水ロケット競技会についての説明と諸注意
◎先生の方が簡単な自己紹介をする。

◎水ロケット競技会を行う上での説明と諸注意を伝え、子どもによく飛ぶ水ロケットを製作していこうとする意欲を持たせる声賭けをする。

△先生方の話を聞く。水ロケットの製作について見通しを持つ。
◆先生方の話をしっかりと聞くように促す。
展開
(280分)
◆清水先生からのお話を聞く
・水ロケットが飛ぶしくみについて
・水ロケットの飛ばし方について
・より遠くへ飛ばすための工夫について

◆製作した水ロケットで、飛距離を競う水ロケット競技会を行う。
◎先生が模型を利用して、より遠くに飛ばすことのできる水ロケットの作り方の工夫について説明する。

△水ロケットの製作についての概要を聞き、個々が工夫して水ロケットをつくる。

◎先生が打ち上げについての説明と諸注意をする。

△危険のないように、交代しながら打ち上げを行い、飛び方に満足いかない時は、さらに改良を加え、打ち上げに挑戦する。

◎飛び方に不満の残る子には、教師が改良のポイントをアドバイスする。

△競技会に参加して、他の児童の工夫を見つける。
◆先生方の話をしっかり聞くように促す。

◆競技会形式で、水ロケットを順番に打ち上げさせることで、他の児童のロケットの良さを見つけられるようにする。

◆カッター等を使わせる際、危険の無い様に注意して使わせる。

◆発射台の設置を事前に行っておく。

◆雨天の場合は、テントを設け、発射場所を確保する。
まとめ
(20分)
◆水ロケット競技会の表彰式を行い、講師の先生方からのお話を聞く。
・水ロケット競技会の表彰式 
・先生方からのお話
◎講師の先生方からお話をしていただく。

△感想を発表する。
◆子どもたちの関心興味を大切にしながら、水ロケットを改良する計画をたてるようにする。

授業の感想・メモ

  • 夏休みを利用しての一日がかりの取り組みであった。時間のたつのも忘れ、子どもたちはロケットの改良に夢中になる姿を多く見ることができた。
  • JAXAの浅野先生・清水先生・宮原先生と金沢大学の加藤先生のわかりやすいお話とご支援で、全員の子が少なくとも5回以上は飛距離を計測することができた。ノーズやフィンのつけ方、水の量など、どうすれば遠く飛ばすことができるか悪戦苦闘しながらも、子どもたちは工夫を重ねて夢中になって取り組んでいる姿があった。
  • あいにくの悪天候で小雨がぱらついていたが、競技会では水ロケットを順番に打ち上げさせることで、お互いの水ロケットのよさを見つけ出すことができた。表彰式では、飛距離に加え、水ロケットに工夫が見られた児童に対しても表彰を行い、大きな拍手を受けていた。夏休み終盤の思い出に残る一日になった。

第5回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>

宇宙・ロケットについての話を聞き、風船ロケットやロケット花火の推進力を知ることで、興味・関心を高める。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
                
指導上の留意事項
            
導入
(20分)
◆清水先生の、宇宙についてのお話をスライドショーを見ながら聞く。
・宇宙船について
・飛行機とロケット
・ロケットの歴史
・ロケットの打ち上げ
◎前回の水ロケットの打ち上げを思い出させながら、宇宙やロケットに対して興味を深める声かけを行う。

△スライドショーを見ながら先生方の話をしっかりと聞く。自分が作った水ロケットを振り返る。
◆先生方の話をしっかりと聞くように促す。
展開
(50分)
◆風船を用いて、「飛ぶ」ための推進力について学ぶ。
・どうやったら飛ぶの?

◆ロケット花火を用いて、ロケットが飛ぶための「推進力」を体感する。

◆前回打ち上げた自分の水ロケットをふりかえり、ロケットの重心を確認する。
◎風船を飛ばす趣意説明を行い、危険がないように配慮する。

△風船を飛ばし、「飛ぶ」「前に進む」ためには、推進力が必要だということを知る。

◎リールを引いてロケット花火を飛ばしてみるが、危険がないように十分配慮して飛ばす。

△ロケット花火を見て、「推進力」を体感する。

◎ロケットがまっすぐ飛ぶための、いくつかのポイントを説明する。(重心の位置、機体のバランス等)

△前回打ち上げた自分のロケットをふりかえり、重心を確認する。
◆先生方の話をしっかり聞くように促す。

◆風船を飛ばすことの趣意をしっかりと児童に伝える。

◆事前にロケット花火を発射できるように準備しておく。

◆火を扱うため、危険の無い様に注意する。

◆模型を準備し、児童が視覚的にも分かりやすいように配慮する。
まとめ
(10分)
◆講師の先生方からのお話を聞く。
・水ロケット発表会に向けて
・先生方からのお話
◎講師の先生方からお話をいただく。

△感想を発表する。
◆次回は学校公開日で、水ロケット発表会を行う旨を伝える。

授業の感想・メモ

  • 前回、夏休みに水ロケット競技会を行った。子どもたちは、「水ロケットがなぜ飛ぶのか」「どうしたらもっと飛ぶのか」という疑問を持った。そのため、今回は、JAXAの清水先生と宮原先生の分かりやすいご説明と、ロケットについてのスライドショーを通して、子どもたちはロケットが飛ぶための「推進力」について理解を深めることができた。
  • 本時で学んだことを、次の学校公開日を利用しての水ロケット発表会に生かしてほしいと考える。そして前回作った自分だけのオリジナル水ロケットを、「推進力」「重心」などの点を取り入れ、より遠くに飛ばすために「改良」を加えることを期待したい。

第6回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>

夏休みの水ロケットを改良し、工夫をこらしながら、より遠くに飛ぶことができるオリジナルロケットを作って飛ばす。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
                
指導上の留意事項
              
導入
(20分)
◆清水先生からのお話を聞く
・水ロケットの飛ばし方について
・水ロケットの作り方について
・より遠くへ飛ばすための工夫について
◎模型を利用して、より遠くに飛ばすことのできる水ロケットの作り方の工夫について説明する。

△先生方の話をしっかりと聞き、自分の水ロケットでそのポイントを確かめてみる。
◆先生方の話をしっかりと聞くように促す。
展開
(70分)
◆製作した水ロケットで、飛距離を競う水ロケット発表会を行う。
◎先生が打ち上げについての説明と諸注意をする。

△水ロケットの製作についての概要を聞き、個々が工夫して水ロケットをつくる。

△危険のないように、交代しながら打ち上げを行い、飛び方に満足いかない時は、さらに改良を加え、打ち上げに挑戦する。

◎飛び方に不満の残る子に対して、教師が改良のポイントをアドバイスする。

△競技会に参加して、他の児童の工夫を見つける。
◆先生方の話をしっかり聞くように促す。

◆水ロケットを順番に打ち上げさせることで、他の児童のロケットの良さを見つけられるようにする。

◆カッター等を使わせる際、危険の無い様に注意して使わせる。

◆発射台の設置を事前に行っておく。

◆雨天の場合は、テントを設け、発射場所を確保する。
まとめ
(10分)
◆講師の先生方からのお話を聞く。
・水ロケット発表会の所感
・先生方からのお話
◎講師の先生方からお話をいただく。

△感想を発表する。
◆次回は、クラブ発表会を行う旨を伝える。

授業の感想・メモ

  • 学校公開日を利用しての取り組みであった。夏休みに水ロケット競技会を行っでいたので、水ロケットを作るのもスムーズに行うことができた。今回は主に、前に作ったロケットを、より遠くに飛ばすために「改良」を加えることがねらいであった。
  • JAXAの浅野先生・清水先生・宮原先生と金沢大学の加藤先生のわかりやすいお話とご支援で、夏休みの水ロケット競技会のときよりもそれぞれの水ロケットが安定して飛行できていた。ノーズやフィンのつけ方、水の量など、どうすれば遠く飛ばすことができるか悪戦苦闘しながらも、子どもたちは工夫を重ねて夢中になって取り組んでいる姿があった。
  • 水ロケット発表会では、順番に打ち上げさせることで、お互いの水ロケットのよさを見つけ出すことができた。学校公開日でもあり、たくさんの保護者に見ていただいて「すごい!」と言っていただき、児童も大変喜んでいた。

石川県・小松市立第一小学校

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