<今回の授業の指導目標>
大地がどのようなものでできているか、ということに興味をもち、話し合う。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (10分) |
1.新しい単元の学習課題を知る。 |
◎5年時の「流れる水のはたらき」の学習を想起させる。 ◎大地がどのようなものでできているか、「宇宙から見た資料」を使って調べていくことを伝える。 |
・5年時の学習・流れる水による土地の堆積作用を想起させる。 |
展開 (30分) |
2.「とびだすだいち」を見て、気づいたことを班ごとにまとめる。 【資料】 静岡市上空写真 群馬県榛名山上空写真
3.班ごとに気づいたことを発表する。 |
◎「とびだすだいち」の見方やポイントを説明する。
△「とびだすだいち」を見て、静岡市上空・榛名山上空の写真から気づいたことを班で話し合い、画用紙に書き込む。
△班で話し合ったことを発表しあいながら、大地のつくりを大まかにとらえる。 |
・川が流れている場所や平地ができている場所に着目させる。
・水の浸食、運搬、堆積作用を意識させながら写真を見るようにする。
・各班の発表から、大まかに、大地のつくりと流れる水のはたらきが関係していることをとらえさせる。 |
まとめ (5分) |
4.班の発表を整理し、次時の学習の見通しをもつ。 |
◎班ごとの発表をポイントごとに整理し、次時の予告をする。 |
・本時は上空から見た大地のようすであったことをおさえ、次時は断面からの様子を見ることを告げる。 |
○活用資料 「とびだすだいち」
- 宇宙からの視点というのは、子どもたちには新鮮だったので、学習の動機付けには大いに役立ちました。また、飛び出して見える3D写真の大地の様子も、子どもたちはとても興味をもって見ていました。
- 写真の迫力に押され、児童には「何を見取るか」「どんな視点で見ればよいのか」が、一斉の説明では伝わりにくく、理科支援員とT.T.態勢で班ごとに助言をして回る必要がありました。
- ただし、立体的に見えるので、流れる水のはたらきの学習がしっかり想起できると、上空から大地のつくりがよく見て取れたので、1.平地ができる仕組みが理解しやすい 2.そこから「大地を切り開いて横から見たら、下はどうなっているか?」という“地層”のイメージ化につながった 等、学習がスムーズに流れました。
<今回の授業の指導目標>
衛星開発者の話を聞き、地球観測衛星「だいち」等の衛星写真に対する理解を深め、資料活用の意欲を高める。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (5分) |
1.ゲストティーチャーの紹介 |
◎本時の講演の意味を伝える。 |
・「だいち」の開発や宇宙からの視点に注意して話を聞くようにする。 |
展開 (35分) |
2.「“だいち”から見る“大地”」 講師:松本暁洋 (JAXA宇宙利用推進本部 準天頂衛星システムプロジェクトチーム 主任開発員) 支援:岸 詔子 |
△宇宙から見た地球や大地の様子、地球観測衛星「だいち」開発についての話を聞く。 |
|
まとめ (5分) |
3.質疑応答 4.講演のまとめ |
△講師の話を聞き、疑問に思ったことなどを質問する。
◎次時以降の予告をする。 |
・本時の感想を書くこと、次時以降地球観測衛星「だいち」の資料を活用した学習をしていくことを告げる。 |
- 実際に衛星開発に携わった方にお話を伺えるということで、児童は大いに期待して本時を迎えていました。松本さんも、6年生でも分かる内容や話し方で進めて下さり、1時間、全く集中がとぎれることなくお話を聞くことができました。
- 児童は、「宇宙は意外と近い」「宇宙からでも大地の様子がはっきりとらえられる」という事実に最も興味をもっていたようでした。
- 地球観測衛星「だいち」の開発や仕組みを簡単に説明していただいたことで、前時で使用した「とびだすだいち」の資料に対する関心も高まりました。
- 衛星写真の資料はポイントをしっかり説明しないと児童だけでは使いこなせない部分もありますが、衛星開発者の方に直接お話を伺える機会をもつことで、学習に興味をもち、難しい課題にも意欲をもって取り組めたことは、今回の講演を通しての大きな成果だったと思います。
<今回の授業の指導目標>
○「浅間山の噴煙の様子」の写真を見て、火山のはたらきによる地層のでき方を考えることができる。
○岩石標本を観察し、岩石の特徴の違いをとらえることができる。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (10分) |
1.前時の学習を振り返る。 |
◎地層の再現実験の結果を振り返り、「水のはたらき」によって地層ができることをおさえる。 |
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展開 (30分) |
2.「浅間山の噴煙の様子」の写真から分かることを班で話し合う。 3.水のはたらきでできた地層の岩石と、火山のはたらきでできた地層の岩石の違いを観察する。 |
△「浅間山の噴煙の様子」の写真を見て、大地の変化について話し合う。
◎大地は「火山のはたらき」でも変化することをおさえる。
△岩石標本(礫岩・花崗岩)を見て、違いを観察する。 |
・噴煙が流れていった大地の様子がどうなっているか、推論できるよう助言する。
・岩石標本の観察は、粒の形や重さ、色の違いなどに注目させる。 |
まとめ (5分) |
4.2種類の岩石標本の違いをまとめる。 |
△2種類の岩石を見て、気づいたことを発表する。
◎次時以降、もう少し詳しく岩石の様子を観察することを告げる。 |
|
○活用資料 「浅間山の噴煙の様子」
- 身近な日本の火山噴火を上空から見る、という新たな視点では、児童の興味を大いに引きつけました。
- ただし、写真から噴煙が流れていく様子を見ることはできましたが、「その下の大地はどうなっているか」という思考は自発的にはなかなか出てこなかったので、机間指導で声をかけていくことが必要でした。
- できれば、噴火前と噴火後(噴煙がなくなった後)の大地の様子も写真で見られると、児童はより理解しやすいと思いました。(その点では、後半の授業で使用した「ピナツボ山の噴火後15年間の変遷」の写真は非常に有効でした)
<今回の授業の指導目標>
○町田のボーリング資料を観察し、火山のはたらきによってできた地層の特徴をとらえる。
○身の回りの石や青梅の川原で拾ってきた石(5年時の校外学習で拾得)の種類を分析する参考になるよう、水のはたらきや火山のはたらきによってできた岩石の特徴を整理する。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (10分) |
1.本時の学習課題を知る。 |
◎前々時に見た花崗岩の特徴を確認する。
◎ボーリング資料について説明する。
◎火山のはたらきによってできた地層の資料を観察するポイントを説明する。 |
・火山のはたらきによってできた岩石の特徴を想起させる。 |
展開 (25分) |
2.解剖顕微鏡で、町田のボーリング資料を観察する。 |
△解剖顕微鏡で粒の特徴を観察し、ワークシートにスケッチしたり気づいたことを記入する。 |
・時間の都合上、ボーリング資料は予め教師が水洗いし、粒が見やすいようにしておく。
・粒の大きさや形、色に着目して観察させる。
・水のはたらきでできた岩石との違いを比べながら観察させる。 |
まとめ (10分) |
3.次時の学習を知る。 |
△ボーリング資料の観察で気づいたことを出し合い、全体でまとめる。
◎水のはたらきと火山のはたらきでできた岩石の特徴をふまえ、自分達が選んだ石を種類分けすることを伝える。 |
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○活用資料 火山のはたらきでできた地層のボーリング資料(町田市で採取) - ボーリング資料は、できれば個人、または2人1つや班に1つ分け与え、水洗いするところから体験させたかったです。時間の都合上、できなかったことが残念です。
- 花崗岩など岩石標本でも粒の特徴はとらえられましたが、より細かく粒だけを観察させることで、火山のはたらきでできた地層の粒の様子がより象徴的にとらえられたようでした。粒の美しさは、教科書の写真で学習するよりずっと児童には印象的だったようです。
- 今回は幸いにして資料をいただき、本物を観察させることができましたが、地層を実際に目にしたり、ボーリング資料などが手に入りにくい地域では、いかに「本物に触れさせるか」が課題だと改めて感じました。
<今回の授業の指導目標>
○自分達が住む大地のつくりに興味をもち、資料をもとに地域の地層の様子を知る。
○地震や火山の噴火による大地の変化に興味をもち、進んで衛星写真の資料を活用し、自分の調べ学習の課題を明確にすることができる。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (15分) |
1.班ごとに調べた、校庭の石の仲間分けの結果を見比べる。
2.自分達が住む地域の地層を知る。 |
△班ごとの結果を見比べ、特徴を考える。
◎柏小学校の大地はどのような地層の上にあるか、説明する。 |
・身の回りにはどんな種類の岩石が多いか、という視点で各班の結果を見比べさせる。 |
展開 (25分) |
3.「宇宙から、大地の変化を見てみよう」 |
△「能登半島地震の災害観測」「セント・ヘレンズ山周辺の変化」の写真を見比べ、地震や火山の噴火による大地の変化を考え、気づいたことを話し合う。
△班で意見をまとめて発表し、大地の変化とそれに伴う災害について考える。
◎大地の変化や災害の様子をさらに詳しく知るために、調べ学習の方法を伝える。
△【地震コース】【火山コース】それぞれのコーナーに分かれて資料の説明を聞き、自分が調べていくコースを決定する。 |
・机間指導で衛星写真の見方やポイントを助言する。
・写真から見える大地の変化や災害の様子に着目させる。
・T2と分担し、【地震コース】【火山コース】の資料説明をする。時間で交替し、班ごとに移動して両方の説明を聞くようにする。 |
まとめ (5分) |
4.次時の学習予定を確認する。 |
◎大地の変化と災害について、資料を活用して調べ、分かったことを個人でまとめていくことを伝える。 |
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○活用資料
- 【地震コース】(T1)「能登半島地震の災害観測」「スマトラ沖巨大地震の被災地の様子」「ソロモン諸島地震の被災前後の様子」
- 【火山コース】(T2)「浅間山の噴煙の様子」「セント・ヘレンズ山の周辺の変化」「ピナツボ山の噴火後15年間の変遷」
- 資料はどれも鮮明で(印刷は説明用のA3版,児童用のA4共に宇宙教育センターに依頼)、迫力があり、児童は大地の変化や災害の様子がイメージしやすいようでした。すぐに「この写真を使ってもっと調べたい!」という声が上がってきました。
- 実際は時間が足りず、コースごとの説明は本時では半分しかできませんでした。写真だけでは、課題に対するポイントが児童は絞りきれないので、もう少し詳しく各資料のどこをどう見ればよいのか、説明の時間が必要でした。
<今回の授業の指導目標>
地震や火山の噴火によって大地がどのように変化するか、また、それによって起こる災害を推察し、自分の課題に沿って資料を活用し、調べたりメモをとったりする。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (10分) |
1.調べ学習のめあてを知る。 |
◎調べ学習の方法を告げる。
△前時の説明をもとに、6種類のどの写真資料をもとにしてより詳しく調べていくか考え、自分の課題を決める。 |
|
展開 (30分) |
2.自分の課題に沿って調べ学習を進める。 |
△自分の課題に沿って調べ学習を進める。 |
・資料をもとに、「大地の変化」「災害」について調べるよう、ポイントがずれないよう助言していく。
・地域の図書館や学校図書館の資料も活用し、必要なものを選ばせていく。
・作業が進まない児童には、写真のポイントや資料を提示してメモを取らせていく。
・資料の丸写しではなく、自分でしっかり読み、必要な部分や要点を自分で取捨選択したメモを取らせていく。 |
まとめ (5分) |
3.次時の学習予定を知る。 |
◎今後の調べ学習の予定を告げる。 |
・自分で資料が用意できれば、それも使ってよいことを伝える。 |
○活用資料
- 【地震コース】「能登半島地震の災害観測」「スマトラ沖巨大地震の被災地の様子」「ソロモン諸島地震の被災前後の様子」「2年後の新潟中越地震被災地」
- 【火山コース】「浅間山の噴煙の様子」「セント・ヘレンズ山の周辺の変化」「ピナツボ山の噴火後15年間の変遷」
※上記他、地域の図書館や学校図書館の資料を活用。
<今回の授業の指導目標>
地震や火山の噴火によって大地がどのように変化するか、また、それによって起こる災害を推察し、自分の課題に沿って資料を活用し、調べたりメモをとったりする。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (5分) |
1.本時のめあてを知る。 |
△前時の作業の続きを確認する。 |
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展開 (35分) |
2.自分の課題に沿って調べ学習を進める。 |
△写真資料や課題に合った図書資料を探す。
△必要な記事や写真から気づいたことはメモを取り、まとめる際の資料にしていく。
△調べたことやメモの資料が十分調った児童は、ワークシートにまとめる作業に入る。 |
・資料をもとに、「大地の変化」「災害」について調べるよう、ポイントがずれないよう助言していく。
・地域の図書館や学校図書館の資料も活用し、必要なものを選ばせていく。
・作業が進まない児童には、写真のポイントや資料を提示してメモを取らせていく。
・資料の丸写しではなく、自分でしっかり読み、必要な部分や要点を自分で取捨選択したメモを取らせていく。 |
まとめ (5分) |
3.次時の学習予定を知る。 |
◎次時でまとめを仕上げることを告げる。 |
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○活用資料
- 【地震コース】「能登半島地震の災害観測」「スマトラ沖巨大地震の被災地の様子」「ソロモン諸島地震の被災前後の様子」「2年後の新潟中越地震被災地」
- 【火山コース】「浅間山の噴煙の様子」「セント・ヘレンズ山の周辺の変化」「ピナツボ山の噴火後15年間の変遷」
※上記他、地域の図書館や学校図書館の資料を活用。
<今回の授業の指導目標>
地震や火山の噴火によって大地がどのように変化するか、また、それによって起こる災害を推察し、自分の課題に沿って資料を活用し、調べたりメモをとったりしたことをワークシートにまとめる。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動 △生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (5分) |
1.本時のめあてを知る。 |
△前時の作業の続きを確認する。 |
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展開 (35分) |
2.自分の課題に沿って調べ学習をまとめる。 |
△調べたことやメモをもとに、課題をワークシートにまとめていく。 |
・「大地の変化」「災害」について調べるよう、ポイントがずれないよう助言していく。
・作業が進まない児童には、課題にあった写真や資料を提示していく。 |
まとめ (5分) |
3.次時の学習予定を知る。 |
◎単元のまとめと復習、テストをすることを告げる。 |
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○活用資料
- 【地震コース】「能登半島地震の災害観測」「スマトラ沖巨大地震の被災地の様子」「ソロモン諸島地震の被災前後の様子」「2年後の新潟中越地震被災地」
- 【火山コース】「浅間山の噴煙の様子」「セント・ヘレンズ山の周辺の変化」「ピナツボ山の噴火後15年間の変遷」
※上記他、地域の図書館や学校図書館の資料を活用。
- 今回の「宇宙から」という視点で大地の変化を考えさせたことは、児童の関心を引きつける上では有効であったと思います。写真も非常に鮮明で、立体的かつ広い視野で大地の様子を見ることができたのも、大地のつくりを考えさせる上で役立ちました。
- 図書資料やインターネット資料(インターネットはプリントアウトするだけの丸写しになるので、私は児童に勧めていません)だけでは、児童の思考の深まりが十分ではないように感じていました。その点、様々な衛星写真を使用することで、「何が分かるか」「何が違うのか」「どうなっているのか」と、児童自身に考えさせることができたと思います。
- 指導者側は、1.膨大なデータの中からいかに有効な資料を選定するか 2.資料から読み取れることは何か 3.選んだ資料をどう児童に使わせるか(児童に何を学ばせたいか) 4.常に新しい資料にアンテナを張る といったことを十分検討・検証した上で提示していくことが必要であると考えます。