授業連携

考えよう、宇宙から。私たちの地球環境

石川県・小松市立荒屋小学校

  • 小学校
  • 小3
  • 小4
  • 小5
  • 小6
  • 総合的な学習の時間

概要

<全授業を通した指導目標>

・身近なことから探し出したり、地球環境と宇宙環境を比べたりしながら、「環境」について何が問題となっているのか自分なりにつかみ、話し合いやさまざまな人との交流を通し、考えを深める。
・自分の興味や関心に基づき、課題を設定し、自ら主体的に追及し考えることができる。
・課題解決の過程から、さらに疑問に思ったこと、調べたいことを見つけ追求し続けるとともに、学び考えたことを意見文として発表の場やホームページなどを通し伝え、広げようとする。

<対象>

小学3~6年生 112名

<期間>

平成20年9月29日

<区分>

総合学習の時間

構成表

実施日
時間
形式
人数
授業内容
1
9月19日
45分
講義
座談会
30名
「ゴミってなあに」
写真から感じたことを話し合おう。
地域で見つけたゴミ、オーストラリアのゴミ処理の様子、エベレストのゴミの山
2
9月19日
 ~
9月23日
45分
講義

他課外活動
60名
「私たちの地域の豊かな自然(1)」

・取材活動に向けてのオリエンテーション
・地域取材、及び写真撮影。(紹介したい私たちの地域の豊かな自然)
3
9月25日
45分
発表会

意見交換
60名
「私たちの地域の豊かな自然(2)」

・取材し撮影した写真(グループ1枚)をも見せながらの発表、意見交換。
・JAXAとの交流会に向けて、紹介したい我が地域の良さを焦点化する。
4
135分
講義
112名
(小3~小6)
「宇宙から見る地球環境」(60分)
講師:大木 真人
(JAXA宇宙利用ミッション本部地球観測研究センター 開発員)
質疑応答
講師を囲んでの質疑応答(35分)
座談会
環境をテーマに座談会を持つ。(40分)
支援:宮原 有香
5
10月3日
180分
見学
実験
講義
30名
石川県立翠星高校にて
高校生による実践発表
(里山の自然を守る・ササユリの培養)
バイオ実験(ササユリの培養)他
6
10月16日
45分
授業
30名
・12歳の少女のスピーチ(リオの伝説のスピーチ)の動画視聴。意見交換。
・自分達の今までの活動を振り返り、今後どうすべきか話し合う。
⇒自分達にできることがある。
自分自身による小さな実践の積み重ね。
家族など、周りへの呼びかけ。
自分の主張を、広く伝える(発表の場、ホームページ)
7
10月16日
  ~
10月28日
90分
授業
30名
・自分達の実践の成果をまとめる。
・JAXAとの交流、農業体験、翠星高校との交流も含め、今までの学習から学んだことから、意見文を書く。
・互いに紹介し合う。また、学習の成果から広く伝えたいことについてまとめていく。
8
11月2日
180分
発表
16名
小松市「エコ・エコ・フェスティバル」参加、発表
荒屋小学校の環境活動の発表「地球は奇跡の星」
9
11月6日
90分
授業
30名
・意見文を要約。ホームページにて発信のための準備。
10
12月12日
90分
発表
164名
「収穫祭」開催・及び発表
農業体験及び今までの学びを通しての、地球環境の大切さ、命をいただくということ、農業を守ることの重要性についての主張
赤米によるおにぎり、収穫した野菜を用いて調理したものを食べてもらい、収穫の喜びと命の大切さについて考えてもらう。
11
1月9日
90分
授業
30名
身の周りの二酸化炭素濃度を測定・燃焼による二酸化炭素の上昇実験
植物が二酸化炭素を吸収し酸素に変える、ということについての実験方法の考察。
支援:JAXAによる二酸化炭素測定器貸与
12
1月13日
1月14日
180分
授業
30名
前回考えた方法の中から、選択し実験をする。
二酸化炭素をスプレーによりビニール袋に入れる。
ポトスの鉢を入れ、密封し、二酸化炭素の変化の様子を測定器を用いて観察する。
(冬場で日照が不足するため、電灯を用いる)
対照実験として、何も入れない袋についても、変化を見る。
13
1月30日
90分
授業
30名
ポートフォリオを見返し、学習を振り返る。学級のホームページで伝えたいことや、考えていきたいあらたな課題を考える。
14
2月
課外授業
30名
メールでの交流や、ホームページ作成、更新を通して、考えを深めたり、考えを発信したりする。

第4回目/全14回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>
・専門家に、宇宙のこと、また宇宙の環境についてお話を伺うことを通して、自分達の住む星の環境について見直し、環境問題を考え、解決しようという意欲を持つ。
・環境をテーマに座談会を持つ。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
【講義】
 導入
(10分)
1.講師の紹介と、今日の会のあらまし、めあてを確認する。

2.荒屋小5、6年生による、プレゼン「私たちの荒屋」
◎JAXAの講師の方を紹介する。

△荒屋地域で撮影写真を基に、自分の考える豊かな自然、や環境破壊への不安を述べる。
・ここで行うプレゼンは、事前に学習した中から短く紹介する。
【講義】
 展開
(40分)
2.講師の方のお話を聴く。
・JAXAの活動から
・太陽系の様子
・それぞれの星の様子。環境
・宇宙から見た、地球の様子。
・悪化している地球環境
・様々な条件が重なり合い生まれた命・・・「地球は奇跡の星」
△講師の方のお話を聴く

△5、6年生は、今までの学習や今後の学習を想起しながら、聴く。
・映像を見せながら、分かりやすく説明する。
【講義】
 まとめ
(10分)
3.会を振り返りながら、自分達の学習の歩みを振り返ったり、今後の学習の進め方について考える。
◎校長先生の話
・学年に応じた振り返り方でよい。

・会の後、学んだことや感想などを学習シートに記入する。
【座談会】
 導入
(5分)
1.座談会の進め方について、確認をする。
◎会の進め方、テーマを確認する。
・5、6年代表と、JAXAの方による座談会の形式。その他の児童についても、聴衆として参加し、気づいたことをメモしたり、質問や意見などがあれば適宜参加できることを伝える。
【座談会】
 展開
(30分)
2.座談会
・「環境」をテーマに、思うことを述べ合う。
△思うこと、意見、疑問など、話をつなぎながら座談会に参加する。

◎JAXAへの質問のみに終始しないよう、話の進め方について適宜アドバイスしながら会を進行する。
・必要に応じ映像を見せ、分かりやすく会を進める。

・聴衆側の表情やつぶやきにも気を配り、適宜拾いながら、会の内容を深めるようにする
【座談会】
まとめ
(5分)
3.座談会で感じたこと、今後の学習の進め方について、振り返る。
△感想を述べ合う。

◎今後の学習への生かし方を示す。
・JAXAの方にも、会についての感想をいただき、今後の学習の進め方への示唆とする。

授業の感想・メモ

【講義】

  • JAXA講師、大木氏の語り口があたたかく、3年生から6年生という幅広い学年が参加した会であったが、しっかり受け止めながら聴くことができた。
  • 用意していただいた映像が、鮮明で迫力があり、また本当に美しいものであった。感動的であった。
  • 様々な環境的な条件が重なり合い、生命が生まれたということに驚きと不思議さを感じる意見が多くあった。「地球は奇跡の星」という大木氏の言葉が心に残り、地球を守らなくてはならないという気持ちが一層高まっていた。

【座談会】

  • 環境に絞っての座談会形式、ということで深い話し合いができた。
  • 互いに意見を述べ合う、という形式への不慣れから、ついJAXA講師の方への質問になりがちであったため、教師側のアドバイスが必要であった。慣れるにしたがい、自由に意見を述べたり、聴衆側からも意見がでるようになった。
  • 宇宙から地球環境を見直すことで、地球への思いが強まり、今後の学習への意欲を高めることへとつながった。

石川県・小松市立荒屋小学校

授業連携実績一覧

このページのTOPへ