授業連携

電波と宇宙

岐阜県・関市立武芸川中学校

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概要

▲1月29日 講義「~夢は宇宙へ~ 宇宙開発という仕事」でのひとコマ

<全授業を通した指導目標>

自然科学分野へ対する興味・関心を高め、将来その方面への進路選択の幅を広げることができるようになる。

<対象>

中学2年生 65名

<期間>

平成20年7月1日~平成21年1月29日

<区分>

SPP(サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト)

構成表

実施日
時間
形式
人数
授業内容
1
7月1日
50分
授業
65名
光っていったい何だろう?
※携帯電話やテレビに身近に使われている「電波」と、中学1年生で学んだ「光」は、同じ仲間であることを知る。
2
7月4日
100分
講義
65名
自分の手で、電波をキャッチしよう
※ゲルマニウムラジオを製作し、自分の手で目に見えない電波(光)を捉える。
3
7月11日
100分
講義
見学
65名
天体講座受講および電波望遠鏡見学会
※岐阜大学の教授から「宇宙人はいるか?」という講義を受講するとともに、同大学にある電波望遠鏡の見学を行う。
4
100分
講義
65名
「ISSの開発と宇宙での生活」
講師:足立 昌孝
(JAXA有人宇宙環境利用ミッション本部 事業推進部 主任)
5
12月9日
50分
実習
65名
ISSを実際に見てみよう
※夜間の校庭で、ISSの目視に挑戦する
6
12月12日
100分
授業
65名
ISSの軌道と星空の動き
※プラネタリウムにより、ISSの動きと星空の動きの違いを学ぶ。
7
100分
講義
65名
「~夢は宇宙へ~ 宇宙開発という仕事」
講師:菊池 優太
(JAXA宇宙教育センター 主事補)
※今後の宇宙における動向を知るとともに、スクールコンタクト実施直前における宇宙飛行士の近況報告を受ける。

第4回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>
・ ISS等の広報にかかわる方から直接話を聞くことで、日本の宇宙開発、宇宙利用についての概要を知ることができる。

・ 宇宙(ISS)での衣食住についての話を聞くことで、スクールコンタクト時の質問づくりの資料収集をすることができる。 

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
                  
指導上の留意事項
              
導入
(5分)
・講師紹介

・本時の趣旨説明
◎ワークシートと、JAXAからいただいたパンフレットを配布する。

◎講師紹介をする。

◎本時が設定された趣旨を、説明する。
・スクールコンタクト実施に向け、ISSが浮かんでいる宇宙での生活がどんなものかを知ることで、当日宇宙飛行士へどんな質問をすればよいかが見えてくる、ということを伝える。
展開
(75分)
講義
・宇宙開発の歴史
・宇宙での生活(トイレ、睡眠、など)
・宇宙での食事
・無重力のおきる理由
など
△話を聞きながら、はじめて知ったこと等を、ワークシートにメモをする。

△宇宙食の見本を見て、宇宙での生活の一端を知る。

△話を聞いていて、分からないところを書き出す。
・プレゼンテーション内の映像、特に動画は貴重なものが多いことから、よく見ておくように伝える。
まとめ
(20分)
・質疑応答
△話を聞いていて、分からなかったところを質問する。

◎得られた情報を、整理してまとめることを伝える。
・今後の活動に対する助言を、いただく機会があればいただく。

授業の感想・メモ

  • 陸上酔いはあるか?
    陸上酔いはない。しかし、ものが落ちるのが不思議な感覚になるそうだ。
  • もしもの時は?
    緊急脱出用の宇宙船がある。
  • 水を飲むと?
    皮膚はぬれやすい。口の内側に張り付く。
  • 汗は機器の中に入り込まないか?
    空調でコントロールしているから大丈夫。
  • シャンプーはどういうもの?
    病院等で使われているものと同じ。水のいらないシャンプー。
  • 寝て飛んでいくとき、どんな感じ?
    3Gまで重力がかかる。それ以上になると、推力を落とし、細かいコントロールをしている。
  • テレビは見ることができる?
    無線の電波が届くくらいなので、見ることができるのではないか。インターネットも見ることができる。
  • 宇宙で何してるの?
    ISSの目的→実験する場所。昔は持って帰っていたが、現在は「知識」「実験成果」を持ち帰っているだけ。
  • 普段の仕事は?
    トレーニング、向こうで使いやすくするための「助言」(ハード、ソフトウエァ・トレーニングプログラムに対して)
  • 宇宙飛行士になるために何をすれば?
    こうするとなることができる、というものはない。現在の宇宙飛行士は、様々な経歴。何らかの理系大学を出ることが必要だが、誰でもなることができる。ライフサイエンスの分野は、宇宙では需要が高い。英語が公用語。(興味があることは、とことんやる。)という気持ちが大切。
  • 宇宙実験で役立っていることは?
    地上ではできない、高精度のタンパク質がつくられた。筋ジストロフィーの犬に対する薬の開発などが、実用化されている。歩けない犬が、歩けるようになった。
▲9月26日 講義「ISSの開発と宇宙での生活」でのひとコマ
▲9月26日 講義「ISSの開発と宇宙での生活」でのひとコマ

第7回目/全7回『授業記録シート』

<今回の授業の指導目標>
・ISSに設置された施設「きぼう」運用状況や、2009/1/23に打ち上げられた温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」の運用予定を聞くことで、今後の日本の宇宙開発、宇宙利用についての概要を知り、職業学習のための資料収集を行うことができる。

・ISSへ向けて飛び立つ若田宇宙飛行士他の、現在の様子などを聞くことで、スクールコンタクト時の質問づくりの資料収集を行うことができる。

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(5分)
・講師紹介

・本時の趣旨説明
◎ワークシートとを配布する。

◎講師紹介をする。

◎本時が設定された趣旨を、説明する。
・若田宇宙飛行士がISSへ向かうのを目前にして、若田さんが宇宙へ行く意味を理解できるようにすること、さらに宇宙にかかわる職業を身近に感じ、自分の生き方とつなげることができるようにすること、を伝える。
展開
(75分)
講義
・人工衛星について
・ロケットについて
・若田宇宙飛行士について
・宇宙旅行について
・宇宙ビジネスについて
・今後の宇宙開発について
など
△話を聞きながら、はじめて知ったこと等を、ワークシートにメモをする。

△ロケットのフェアリングの破片、宇宙食を実際に観察する。

△宇宙開発から生まれた商品(ミウラ折りの地図、ダイヤモンドカット缶)があることを知る。

△話を聞いていて、分からないところを書き出す。
・プレゼンテーション内の映像、特にいぶきに関する映像から、私たちのような民間人でも宇宙開発に参加できる素晴らしさを感じ取ることができるように話す。

・初めて知る情報などをメモをとって記録しておくように伝える。
まとめ
(20分)
・質疑応答

・まとめ
△講話の中で出てきた話題について、分からなかったところを質問する。

△事前に準備していた質問を投げかけ、理解できるようにする。

◎得られた情報を、整理してまとめることを伝える。
・宇宙開発と中学校での学習はつながっていること、どんなことでも必死に努力するとそれが自分の進路決定の時に生きてくること、等を整理できるようにする。

授業の感想・メモ

  • 地図などの折り方が、ISSに太陽光パネルを設置する際に役だっていることを知って、びっくりしました。
  • 宇宙に関する仕事をするためには、ただ宇宙のことだけ勉強すればいいのではなく、国語や英語、数学など色々な知識が必要だということが分かりました。
  • ロケット打ち上げをすることで、技術的な進展があるだけでなく、国際交流もでき、世界の国々の仲がより深まることも分かりました。
  • 「職業を選ぶとき、まずは自分ができることを何でもやってみる。」という言葉を大切にして、私も宇宙に関わっていけるといいです。私にできることは、まずは夢の実現のために学校での勉強を努力することです。

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