<今回の授業の指導目標>
生活科「宇宙を仕事としている方の思いや願いを知ろう。」「将来の夢へ思いを馳せて水ロケットを作って飛ばそう。」
JAXA宇宙教育センターの講師には、宇宙を仕事としている方が、どのような仕事に対する思いや願いを持っているか知ることを、学習の目標として実践した。授業の後は、親子ふれあい参観日として、自分たちの将来の夢を乗せたロケット作りを親子で作ることを目的とした。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入
(10分) |
宇宙授業オープニング
JAXA講師の紹介と本時のめあて |
◎オレンジスーツを着た教師に続いて、JAXA講師の体育館入場。自己紹介。宇宙授業についての流れの説明。
△本時の宇宙授業について見通しをもつ |
これから行われる宇宙教室について、こども達に意欲をもたせるため、入場曲とともにオレンジスーツを着た教師とJAXA講師が体育館に入場する。 |
展開
(180分) |
第1部 講話と質疑応答 60分
「宇宙で働く人の思いや願いを知ろう」
・JAXAの4つの仕事について知る。
1宇宙の技術を人間の生活に役立てる
2地球を見守る。
3新しい星や宇宙の秘密をさぐる。
4宇宙飛行士を育てる。
ロケット打ち上げ映像や音響体験、パワーポイントの映像や画像をもとに、宇宙についての仕事と思いや願いを講話の中で紹介する。
・宇宙の仕事についての質疑応答
・宇宙についての質疑応答
第2部 ものづくり体験 120分
「親子で将来の夢を書いた水ロケットを作って飛ばそう。」 |
◎JAXA講師の講話から、聞いたことや分かったことについて、メモを取るように指示する。児童各自メモ用紙やボードを持参させる。
◎JAXA講師のアシストとして、展示物などを児童に紹介する。
◎質疑応答の際は、教師が児童を指名する。
◎水ロケット作りでは、本物の模型をサンプルとして提示し、これから作るもののイメージをつかませる。
◎フィンの向き、ガイド棒の筒の向きなどを教師やJAXA講師に見てもらい、合格したら「OKシール」を貼る。
◎水ロケットを飛ばす際、管制官の指示に従い、大きな声で声を合わせてカウントダウンを言う。
△大切なことを落とさずにメモをとる。
△質問したいこと、不思議に思ったことを挙手して発表する。
△水ロケット作りでは、フィンとガイド棒の筒が正しく付いているか教師やJAXA講師に見せる。
△大きな声で、みんなで声を合わせてカウントダウンをする。 |
宇宙を疑似体験させるために、本物のロケット打ち上げ時の映像や音を提示する。
JAXA講師の方には、講話を進める上で、予め児童に「聞きたいことや知りたいこと」のメモを書かせ、そのメモをもとに講話内容を考えて頂いた。
ものづくり体験では、予め水ロケットで使用する材料を人数分ビニール袋に小分けし準備をした。
作り方が「分からない時はいつでも挙手をして教師やJAXA講師に質問していいよ」と声かけをした。
水ロケットを飛ばす際は、事前に予備実験をし、安全に十分配慮するために保護者の協力を得た。 |
まとめ
(10分) |
水ロケット大会を終えて、1日学習して分かったことや楽しかったことをそれぞれの学習の順に発表する。
宇宙の仕事について。
講話について。
ものづくりについて。
水ロケット大会について。 |
◎JAXA講師に前に出て頂き、教師が児童を指名する。
△楽しかったことだけではなく、ものづくりを通しての困りや悩みも発表する。 |
小学校低学年であったが、ものの大きさや天体同士の距離については単に「すごい」で終わるのではなく、自分の言葉の量感で発表させたい。
JAXA講師や、学習に来てくれた保護者への感謝の言葉、あいさつもさせたい。 |
- 小学校低学年で63名、保護者の参加を加えると113名の参加でした。参加人数が多かったために事前準備に時間がかかりましたが、当日の児童の瞳の輝きを思うと非常に有意義な学習でした。なにより、小学校の教師も一緒に楽しむことができました。
指導者という立場上、教師が学習を楽しむことはできそうでできないのが本音です。さまざまなな児童と一緒に、教師も保護者も楽しむことができる学習、宇宙を教材とする学習の魅力であると感じました。宇宙授業後の児童の日記に、「ぼくは、うちゅう人はいると思いました。JAXAの先生が言っていた『私たちはうちゅうの中で生きています。そう考えると私たちもうちゅう人の1人なのかもしれません』という言ばになっとくしたからです。」とありました。宇宙から見たら地球は一つという視点は、人権・平和教育の教材にもなると児童から教わりました。