<今回の授業の指導目標>
○本講座の年間予定について
事前学習、3回の講座、2回の事後学習、レポート作成と提出、発表会について説明する。
○JAXA相模原キャンパスで実施する1回目、3回目講座と国立天文台野辺山で実施する4回目講座の実施内容の説明
スケジュールを中心に注意事項や用意する物など具体的に説明する。
○連携先であるJAXA相模原キャンパスと国立天文台野辺山の概要説明
パンフレットを使用して、施設や研究の概要を説明する。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (10分) |
本講座の目的と内容の概要を学習し、年間の予定を確認した。 |
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展開 (40分) |
連携先のJAXA相模原キャンパスと国立天文台野辺山の概要を学習した。
第1回講座(7月3日)JAXA 相模原キャンパスの施設見学・講義・パラボラアンテナの制作 第2回講座(7月6日)新島学園 検波回路の制作 第3回講座(7月27日)新島学園 太陽電波観測・太陽表面温度の解析 第4回講座(8月25日)野辺山天文台 電波望遠鏡の施設見学・講座 第5回講座(9月6日)新島学園 電波観測・レポートについて |
△配布プリントに関して説明を聞く。 必要に応じてメモを取る。 |
各回の講座の目的を理解するように留意した。 |
まとめ (10分) |
本講座に関する質問を行った。 |
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- 本講座を希望した生徒の中に天文部の生徒が数名おり、特別に興味を持っていた。
<今回の授業の指導目標>
JAXA相模原キャンパスの最先端の研究施設や展示室を見学することで、本や映像では得られない体験を行う。
また、研究者から直接講義を聴くことにより、生徒の理科への興味関心を増すことを目標とする。
本講座のテーマの内容を理解する基礎とする。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (60分) |
JAXAの紹介映像を視聴し、JAXAに関する概要を学習した。 |
△必要に応じてメモを取る。 |
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展開 (150分) |
展示室の見学 探査機「はやぶさ」や小惑星「いとかわ」を中心にJAXAが運行している衛星や探査機を見学・学習した。
研究施設棟の見学 衛星の組み立て施設や環境検査の施設を見学した。
講義(講師:朝木義晴氏) 電磁波の基礎から電波望遠鏡の原理、観測結果から得られる事を学習した。宇宙からの電波や太陽の電波観測について最新の研究結果について学習した。 |
△展示されている探査機や研究施設の説明を聞き、JAXAの活動を理解する。
△電波観測の基礎や太陽からの電波観測の原理を理解する。必要に応じてメモをとる。
◎講座内容を記録するために、プロジェクターの投影画像を撮影する。 |
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まとめ (90分) |
パラボラアンテナの制作 厚紙とアルミホイルで電波観測に使用するパラボラアンテナを制作した。 |
△パラボラアンテナの原理を把握して、作成上のポイントに注意して作成した。 厚紙で放物面を作成し、アルミ箔が電波を反射する事を理解して作成した。 |
パラボラアンテナの制作を通して電波望遠鏡の構造を理解できるように留意する。 カッターなどを使用するため安全に注意する。 |
- 探査機「はやぶさ」の帰還の話題とも一致したため、展示室での「はやぶさ」の説明は大変興味深いものとなりました。
- 天文に興味を持つ生徒が多かったため、講義に関して集中して聞くことが出来ました。
また、各自で作成したパラボラアンテナで観測するため、良い観測結果が得られるように丁寧に作成していました。
<今回の授業の指導目標>
電波観測に必要な検波回路を製作する。
回路図をもとに、基板の上に素子を並べる作業と、半田ごて作業の体験を行う。
本講座は地学分野の天文学を中心に学習する講座であるが、電波を検出する回路についても簡単に学習する。このことにより、1つの研究分野でも他分野の科学技術が必要なことも併せて体験する。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (20分) |
電波観測に必要な機器の構成の概要を学習した。また、検波回路の構成や動作の概要を学んだ。 |
△配布プリントにメモをとる。 |
電子回路や半田ごて作業は初めてとなるため、作業内容などをまとめたプリントは丁寧に作成した。 |
展開 (60分) |
参加生徒を5グループに分け、グループに1台の検波回路を作成した。 回路図の素子と実際の電子部品を対比させながら半田ごて作業を進めた。 |
△初めての半田ごて作業を生徒が協力しながら進めた。
◎電子部品の半田付け位置や素子の向きなど細かいアドバイスを与えた。 回路の組み立て作業は、1素子ごとに説明を行い作業を行った。 |
電子部品は熱に弱いため、作業上の注意を徹底させた。 半田ごてによるやけどに注意した。 |
まとめ (20分) |
次回の電波観測の概要を説明した。 |
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- 電子回路を組み立てる作業は初めてであり、生徒は大変興味深く活動していた。また、グループでの共同作業も良くできていた。
- 作成した電子回路が動作するかは次回の観測で判明するため、不安もあるようでした。
<今回の授業の指導目標>
前回学習した電波観測の原理をもとに、太陽からの電波を観測しその表面温度を解析する。
生徒自身が制作したパラボラアンテナと検波回路を使用して、電波観測の原理や測定器の構成を体験的に学習する。
測定結果から太陽の表面温度を解析する。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (20分) |
太陽からの電波を観測する方法を学習した。 |
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展開 (120分) |
赤道儀にパラボラアンテナを設置して太陽からの電波強度を測定した。また、解析に必要な空の電波強度、環境箱の電波強度を測定した。 Hα線の観測が出来る望遠鏡を赤道儀に設置して太陽を観測した。 太陽からの電波強度から太陽の表面温度を求める理論とその解析方法を学習した。 生徒個人が測定した電波強度から太陽の表面温度を解析した。 |
◎測定がスムースに行くように生徒が作成したパラボラアンテナと検波回路の準備を行った。
△生徒一人ひとりが作成したパラボラアンテナで測定を行う。検波回路はグループごとに作成したものを使用する。
◎9月11日以降の観測が行えるように学校で準備したパラボラアンテナでも測定を行った。
△太陽からの電波強度から太陽表面温度を解析できる理論を学習しノートにまとめた。測定結果をグラフにまとめ太陽の表面温度を解析した。 |
観測に使用するパラボラアンテナと検波回路の組み合わせで測定結果が異なることを認識させる。 グラフ用紙の使い方などアドバイスを与える。 |
まとめ (90分) |
次回の観測項目を考える。 |
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- 物体の温度に応じて電波が出ていることを実際の観測で体験することが出来ました。理論で学ぶことは大切ですが実験や観測で体験することが重要であると再認識しました。
<今回の授業の指導目標>
地上から電波観測を行っている最先端の研究施設である国立天文台野辺山を見学する。また、研究内容など具体的な電波観測についての講義を聴き本講座のまとめとする。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (20分) |
国立天文台野辺山の概要を学習した。 |
◎移動バスの中で国立天文台野辺山の概要を説明した。 |
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展開 (60分) |
国立天文台野辺山の施設見学を行った。施設内の説明パネルを使用して45m電波望遠鏡をはじめ太陽望遠鏡などさまざまな施設を学習した。また、展示室で電波望遠鏡などの基礎知識を学んだ。 銀河系や銀河団など宇宙の構造や宇宙の進化などを学習し、宇宙からの電磁波観測で得られる事柄を学んだ。また、野辺山観測所の研究内容も紹介された。 |
△前回までの講座で学習し製作した電波観測装置と基本的な構造と働きが同じであることも体験的に学習した。
◎講座内容を記録するためにプロジェクターの画像を撮影した。 |
今回の講座は最先端の話題も取り入れた内容でお願いした。その為、後での補足が必要となる。 |
まとめ (30分) |
質疑応答を行った。 |
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- 本講座のまとめとして野辺山電波観測所の見学と講座を取り入れました。
- 45m電波望遠鏡をはじめさまざまな大きさのパラボラアンテナに生徒は大変興味を持っていました。
<今回の授業の指導目標>
7月27日に測定した観測結果をもとに、測定条件を変えるとどのような結果があられるか考える。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
導入 (30分) |
前回の測定方法を復習した。また、解析の方法を確認した。 |
◎生徒に質問して測定方法、解析方法を確認する。 |
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展開 (20分) |
液体窒素温度の環境箱の電波強度を測定した。太陽の表面温度を測定するために、室温と液体窒素温度の環境箱の電波強度、及び空と太陽方向の電波強度が必要となる。 面積を4倍にしたパラボラアンテナを使用して太陽からの電波強度を測定した。 |
◎今回の測定では赤道儀を使用せず、カメラ用三脚を使用するため太陽方向に向ける作業の補助を行う。
△前回と同様に各グループごとの検波回路を使用して測定した。 |
液体窒素の取り扱いに注意する。 |
まとめ (30分) |
液体窒素の環境箱の電波強度を使用して、グラフより太陽の表面温度を解析した。 |
△パラボラアンテナの面積を大きくすると観測結果と解析結果にどのように反映するか考える。
◎面積を4倍にすることにより測定できる空の面積が狭くなることを理解させる。その為電波強度が高くなり、測定精度が上がる。 |
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- 液体窒素を用いた環境箱の電波強度や三脚を用いた測定は難しく、データを得るのが難しかった。