授業連携

私たちと宇宙-私たちの周りのものや地域と宇宙とのつながりを知り、国際宇宙ステーションと交信しよう

長野県・小諸市立小諸東中学校

  • 中学校
  • 中2
  • 中3
  • 総合的な学習の時間

概要

<全授業を通した指導目標>

 宇宙についてや宇宙と自分たちの関係に全く気づかずにすごし、時間に追われて夜空を見上げることも多くなくなってしまった地方の子どもたちに、国際天文年である昨年から引き続き、宇宙について興味関心を高めるとともに、地方でほとんどその機会がない、宇宙飛行士や宇宙という職業を選んだ人に実際にお会いして直接お話を伺ったり、アマチュア無線を使って交信するという貴重な体験をすることを通して、自分自身の夢や目標を設定し、それに向かって努力することの大切さを理解できることを目指す。

<対象>

中学校2、3年生 74名

<期間>

平成22年5月14日~平成22年7月9日

<区分>

総合学習の時間

構成表

実施日
時間
形式
人数
授業内容
1
60分
発表
実践
74名
「国際宇宙ステーション(ISS) 滞在中の野口聡一宇宙飛行士とのアマチュア無線を使った直接交信」
・これまでの活動内容の発表。
・交信「野口さんへの質問と答え」
・交信をした感想の発表。講評。
(マスメディアのインタビュー)
2
90分
講義
74名
「国際宇宙ステーション(ISS) 日本実験棟「きぼう」の運用管制 」
講師:東覚 芳夫
(JAXA有人宇宙環境利用ミッション本部 JEM運用技術センター 主任開発員)
支援:伊藤 和哉

第1回目/全2回『授業記録シート』

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(10分)
・本日の日程の確認。

・校長先生の話。
△会場準備、設営、機材用意、司会進行

◎来賓の案内
・これまでの活動の写真を会場に展示する際に、見やすいように工夫する。
展開
(20分)
・昨年からこれまでの活動紹介。

・無線機器の紹介。


・交信リハーサル。


・野口聡一宇宙飛行士との交信。
△これまでの活動を、パワーポイントを使って、発表する。

△交信に使う無線機器について、説明をする。

◎交信開始までの設定をする。

△野口宇宙飛行士に質問をして、答えを聞く。

◎残り時間を考えて、質問をする生徒に指示を出す。
・会場に来ている報道関係者や保護者に聞き取りやすい発表にする。


・交信の時には、残り時間を考えながら、分かりやすい話し方をする。
まとめ
(5分)
・交信に成功した感想を発表する。

・交信を支えてきて、見学した感想を発表する。
△交信したばかりの気持ちを発表する。

△交信だけでなく、これまでの活動の感想を発表する。

◎ここまで支えてくれた方々への感謝の気持ちを忘れないよう伝える。
・多くの方々が支えてくれたお陰で、交信が出来たことを伝える。

・夜間であるので、片付けをしっかりし、無事に帰宅するまでが学習であることを伝える。

授業の感想・メモ

  • 二年生の時から、学習をしてきましたが、その時は、「宇宙は遠い」と思っていました。でも私たちが交信できると決まり、本当にできるのかなと思いました。
  • 日が近づいてきて、だんだんわくわくとしてきました。当日は、緊張感でいっぱいでした。そして、8時半ころ、野口宇宙飛行士と、無線がつながりました。その瞬間、私の心の中は感動でいっぱいになりました。
  • 野口宇宙飛行士は、一人一人の質問に丁寧に答えてくれました。
  • 質問できなかった人の名前を最後に言ってくれました。
  • この体験を通して、宇宙に日本人がいることで、宇宙を近くに感じることができました。自分の将来について考えるきっかけにもなりました。ありがとうございました。

第2回目/全2回『授業記録シート』

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
導入
(50分)
・講師紹介

・本時の趣旨説明
◎ワークシートを配布する。

◎講師紹介をする。
・スクールコンタクトで宇宙飛行士と交信できたが、滞在しているISSとはどのようなものか、またその生活を知ることで、宇宙飛行士以外にどんな支えがあるのかを知るということを伝える。
展開
(80分)
講義

・ISSの各国の役割分担について
・ISS建造の歴史
・ISSでの生活
・きぼうについて
・通信リンクについて
・管制官の仕事について
△初めて知ったことを中心に、メモを取る。

△疑問に思ったことや、もっと知りたいことをメモしておく。

◎宇宙飛行士の活動の陰には、多くの人や国の協力が必要であることを、生徒に理解させる。
・英語とロシア語の10人以上の会話を毎日聞き取る日常の様子から、英語学習の大切さを感じさせる。
まとめ
(5分)
・質疑応答
△疑問に思ったことを、質問する。

◎お話を聞いて分かったことを、後で、整理してまとめることを伝える。
・時間が無くて出せなかった質問は、後でメールでお答え頂く。

授業の感想・メモ

  • 「宇宙飛行士だけではなく、地上で多くの人がサポートしているのだなと分かった。しかもいろいろな国が協力して、作業を調整したりしているのが、すごいと思った。」
  • 「同時に10人の人の会話を聞いて、しかもほとんど英語だなんて、すごい仕事だなと思った。」
  • 「人工衛星を何基も使ってほとんど常時国際宇宙ステーションと交信できるのは、JAXAやNASAの限られたすごい能力の人たちだけれど、たった数分間でも直接交信できた私たちもすごいと思った!」

長野県・小諸市立小諸東中学校

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