※本講座は、講義→実験・観察→グループディスカッション→プレゼンテーションの流れを基本として構築している。また、各講座単発にまとめるのではなく、次回の講座の導入として問題発見解決能力を養うための課題を与え、事後学習・報告書作成実習で生徒自身が問題提起に対して解決していくプロセスを学習できるような教育環境を整えることに留意したい。そのためにも、生徒の活動として討論・発表を重視したい。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
50分 |
講義 「免疫の基礎知識」 |
◎免疫とは、病原体が体内に侵入した場合の免疫機能、抗原抗体反応、免疫力の低下と異常に伴う症状など日常的に私達の健康に関わる大切なしくみについてその基礎を指導した。 |
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20分 |
ワーク学習 |
△ワークシートを用いて、「免疫の基礎知識」について理解を深めた。 |
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15分 |
その他諸連絡 |
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- 本校HP SPP活動報告文より
SPP〔医療〕は、基礎生命科学と健康医科学、最先端医療技術をテーマに、疾病の発生要因を生化学側面から取り組み、その基礎となるタンパク質や免疫機能などの生化学分野に関する実験実習を行います。また、健康医科学では命を扱う現場での学習を通じて、命の尊厳を踏まえた生命倫理まで発展させます。さらに、最先端の医療技術では、宇宙医療を研究・推進しているJAXAとの連携を通して先端医療技術を学習します。
第8回講座では、講座全体の目的や第11回講座で行われる実験実習に関連する事前指導を行いました。授業では、「免疫の基礎知識」と題して、免疫とは何か、病原体が体内に侵入した場合の免疫機能、抗原抗体反応、免疫力の低下と異常に伴う症状など日常的に私達の健康に関わる大切なしくみについてその基礎を学習しました。授業を通して、免疫力として重要となる白血球にはさまざまな種類があり、それぞれに役割を担って私達の健康が維持されていることを知ることができました。
※本講座は、講義→実験・観察→グループディスカッション→プレゼンテーションの流れを基本として構築している。また、各講座単発にまとめるのではなく、次回の講座の導入として問題発見解決能力を養うための課題を与え、事後学習・報告書作成実習で生徒自身が問題提起に対して解決していくプロセスを学習できるような教育環境を整えることに留意したい。そのためにも、生徒の活動として討論・発表を重視したい。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
50分 |
講義 「免疫や抗原抗体反応に関する基礎事項の確認」 |
◎抗原と抗体の反応メカニズムを学習し、それら知見を基に得た医療技術の発展が、治療法や検査法の進歩や検出試薬の開発など、健康維持や病気の発症、進行の確認などの寄与について説明した。 |
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150分 |
実験 |
△生化学実験の基本操作の習得とした後、サンドイッチELISA法を用いた、マウス血清中のタンパク質IgGを検出・定量する実験を実施した。 |
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50分 |
問題発見学習 |
△バイロテクノロジーが医学の基礎研究や医療、医薬分野にどのように貢献しているかを講義・実験から考察した。 |
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50分 |
グループディスカッション・ プレゼンテーション |
△実験データから得られた知見や講座全体を通して判ったこと、疑問に思ったことなどをホワイトボードにまとめ発表した。 |
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- 本校HP SPP活動報告文より
SPP第11回講座〔医療〕は、基礎生命科学と健康医科学、最先端医療技術をテーマに、ここでは病原体から生体を防御するメカニズムの基礎として、抗体と抗原の関わり合いや、抗原を定量的に測定する方法のひとつであるサンドイッチELISA法を学習しました。
はじめに、中田先生はじめご指導いただく学生さんの紹介からはじまり、その後、免疫や抗原抗体反応に関する基礎事項の確認から授業に入りました。感染症と抗体のはたらきに伴う化学反応の種類や結合特異性など抗原と抗体の反応メカニズムを学習し、それを利用した治療法や検査法、検出試薬が、私達の健康維持や病気の発症、進行の確認など医療関連を中心に用いられていることを教えていただきました。高校生でも理解できるよう、やさしい言葉やイラストを用いての説明でした。講義の後、実験で使用するピペットマンの使い方を練習しました。生化学実験では、μLオーダーの体積の試薬を量り取る事が多くあり、ピペットマンは必需品となります。生徒一人ひとりに用意された実験器具を使って、正確に採取できるよう一生懸命に練習しました。
午後からは、サンドイッチELISA法を用いて、マウス血清中のタンパク質IgGを検出・定量する本格的な実験に入りました。予め抗体を処理したプレートから溶液を吸引することから実験をスタートさせました。水流ポンプを使って慎重に吸引していきました。学生さんのアドバイスを受けながら、マウスIgG標準溶液、マウス血清希釈液、酵素標識抗マウスIgG抗体など聞き慣れない言葉を何とか頭に叩き込み、操作の流れをイメージしながら慎重に実験を進めていきました。何回か実験を繰り返しながら、マウス血清中のIgG濃度を求める検量線を作成するために必要なデータを得ることができました。
データ測定後、グループに分かれて、学生さんの懇切丁寧なご指導を得ながら、実験から得られたデータや講座全体を通して判ったこと、疑問に思ったことなどをホワイトボードにまとめ発表しました。その後、先生より講評をいただきました。
今回の講座を通して、最後まで諦めず実験を進めてデータを出すこと、実験結果が何を意味しているか、考察することの大切さを学びました。また、バイオテクノロジーが医学の基礎研究や医療、医薬分野に大きく貢献していること、実験を通してその一端に触れられたことなど貴重な一日となりました。
※本講座は、講義→実験・観察→グループディスカッション→プレゼンテーションの流れを基本として構築している。また、各講座単発にまとめるのではなく、次回の講座の導入として問題発見解決能力を養うための課題を与え、事後学習・報告書作成実習で生徒自身が問題提起に対して解決していくプロセスを学習できるような教育環境を整えることに留意したい。そのためにも、生徒の活動として討論・発表を重視したい。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
50分 |
講義 「健康測定で用いられる測定値の基本的な意味について学習」 |
◎BMI値の経年変化、適性脂肪率、内臓脂肪と皮下脂肪、内臓脂肪型肥満、基礎代謝、骨格筋率など健康を維持していくためのバロメーターとして注目を得ている数値の意味について理解すると同時に、体組成計の原理として生体インピーダンス法について解説した。 |
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20分 |
ワーク学習 |
△ワークシートを用いて、講座の内容をまとめた。 |
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10分 |
その他諸連絡 |
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- 本校HP SPP活動報告文より
SPP第12回講座〔医療〕は、東海大学医学部での実習を控えた事前学習として実施しました。授業は、健康測定で用いられる基本的な語句の説明を中心に行いました。BMI値の経年変化をグラフで確認し、ここ数年の傾向として男性が増加傾向にあるのに対して、女性は特にすべての世代で減少傾向にあること、健康ブームやダイエットに伴う意識の変化について学習しました。また、適性脂肪率、内臓脂肪と皮下脂肪、内臓脂肪型肥満、基礎代謝、骨格筋率について基本的な数値の意味について理解し、最近普及している体脂肪計が測定できる体重計などの原理(生体インピーダンス法)なども学習しました。健康を知るバロメータには様々な数値がありますが、それを理解しながら自分自身が健康にどのように向かい合っていくかが大切であることも知りました。
※本講座は、講義→実験・観察→グループディスカッション→プレゼンテーションの流れを基本として構築している。また、各講座単発にまとめるのではなく、次回の講座の導入として問題発見解決能力を養うための課題を与え、事後学習・報告書作成実習で生徒自身が問題提起に対して解決していくプロセスを学習できるような教育環境を整えることに留意したい。そのためにも、生徒の活動として討論・発表を重視したい。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
90分 |
講義 1.「毎日を元気に健康に過ごすために」 講師:石井 直明 教授 (東海大学 医学部基礎医学系分子生命科学)
2.「コンピュータを活用した未来の医療」 講師:後藤 信哉 教授 (東海大学 医学部循環器内科学) |
△石井先生による健康医科学に関する講義を受講した。 ◎身体の機能を維持していくための基本として、細胞一つひとつが健康で正しく機能することの大切さを解説した。
△後藤先生による未来の医療技術に関する講義を受講した。 ◎コンピュータのデータ処理速度やシミュレーション技術の向上が病気を予防するための技術として重要な位置を占めることを解説した。
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120分 |
実験実習 |
△ 1.清涼飲料水を用いて、食品の摂取エネルギーや飲料水の糖分、塩分測定実習を実施した。 2.医学部基盤診療学系病理診断学研究室および共同研究施設を見学した。 3.ライフケアセンターにおいて、体組成測定では、体重をはじめ体脂肪率、脂肪量、筋肉量、BMI、基礎代謝量などを計測した。 |
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40分 |
問題発見学習 |
△グループディスカッションでは、検診を受ける前後の自分自身の健康に対する意識の変化や人体の構造や機能について学んだことを通じて、生命の尊さについて意見を出し合った。さらに、未来の医療技術について考察した。 |
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40分 |
プレゼンテーション |
△グループ毎に意見を集約し、プレゼンテーション実習を行い、意見の共有化をはかった。 |
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10分 |
その他諸連絡 |
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- 本校HP SPP活動報告文より
SPP第13回講座〔医療〕は、神奈川県伊勢原市にある東海大学医学部での実習です。伊勢原キャンパスは付属病院と隣接する医学部、健康科学部からなる医療系のキャンパスで、本校でははじめてのSPP講座を実施しました。
はじめに、今回のSPP講座をプロデュースしていただいた竹腰先生より講座全体の概要説明が行われた後、「毎日を元気に健康に過ごすために」をテーマに、石井先生による健康医科学に関する講義を受けました。授業を通して、日頃の健康への意識が如何に大切かを学びました。特に、生物の基本となる細胞に視点をあてた授業では、「身体の機能を維持していくためには、それぞれの部品が健康でなければならない」ことを伝えていただき、細胞一つひとつが健康で正しく機能することが大切であることを知りました。最後に、食品の摂取エネルギーや飲料水の糖分、塩分測定実習を行いました。糖分はエネルギーを得るために大切な成分ですが、摂取量を誤ると病気へとつながることが実感として得ました。
講義を受けた直後で多少気になる昼食を取った後、飛来直後のドクターヘリや竹腰先生の研究室および研究施設を見学しました。さすが医学部の研究室であるという実感を強く受けました。その後、ライフケアセンターで健康測定を行いました。体組成測定では、体重をはじめ体脂肪率、脂肪量、筋肉量、BMI、基礎代謝量などを計測し、一喜一憂していましたが、測定データの意味を理解し真剣に受け止めていました。
次に、後藤先生による講義では、診断データが未来の医療技術を支えていくこと、コンピュータのデータ処理速度やシミュレーション技術の向上が私たちの病気を予防するための技術として重要な位置を占めることを教えていただきました。生物の授業で学習した血小板の動きを数学の難しい方程式で数値化し、コンピュータで数値解析を行うことで、動態予測が可能となることなど、生物分野と数学分野がリンクする一例を学習しました。未来の医学とは、結果を診て得た様々なデータを蓄積し、そこから如何に病気を予防していくかという予防医学の分野に力が注がれるものといえます。
SPP講座のまとめは、いつものグループディスカッションとプレゼンテーション実習を行い、講師の先生方による質問の回答や講評を受けて終了しました。講座を終えて、健康に対する日々の生活の中での意識に、大きな変化を与えていただいた貴重な1日となりました。次回講座〔医療〕は、JAXA筑波宇宙センターにおいて実施される「宇宙医学」分野の事前学習を行います。
※本講座は、講義→実験・観察→グループディスカッション→プレゼンテーションの流れを基本として構築している。また、各講座単発にまとめるのではなく、次回の講座の導入として問題発見解決能力を養うための課題を与え、事後学習・報告書作成実習で生徒自身が問題提起に対して解決していくプロセスを学習できるような教育環境を整えることに留意したい。そのためにも、生徒の活動として討論・発表を重視したい。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
20分 |
講義 「宇宙医学」 |
◎無重力空間での体の機能の低下や健康管理、ISS国際宇宙ステーション内で得られた医学的知見が私たちにどのように貢献していくかなど事前学習を行った。 |
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20分 |
ワーク学習 |
△ワークシートを用いて、講座の内容をまとめた。 |
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10分 |
その他諸連絡 |
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- 本校HP SPP活動報告文より
SPP第14回講座〔医療〕は、JAXA筑波宇宙センターでの実習を控えた事前学習として実施しました。授業は、無重力空間での体の機能の低下や健康管理、ISS国際宇宙ステーション内で得られた医学的知見が私たちにどのように寄与していくかなど、次回講座で考察すべき内容をまとめました。また、当日の基本的な活動について流れを確認しました。
※本講座は、講義→実験・観察→グループディスカッション→プレゼンテーションの流れを基本として構築している。また、各講座単発にまとめるのではなく、次回の講座の導入として問題発見解決能力を養うための課題を与え、事後学習・報告書作成実習で生徒自身が問題提起に対して解決していくプロセスを学習できるような教育環境を整えることに留意したい。そのためにも、生徒の活動として討論・発表を重視したい。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
60分 |
講義 1.JAXA宇宙航空研究開発機構の活動、筑波宇宙センター、宇宙教育センターの活動内容について 講師:松岡 均 (JAXA宇宙教育センター)
2.宇宙医学について 講師:新堀 真希 (JAXA有人宇宙技術部 宇宙医学生物学研究室) |
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120分 |
施設見学実習 |
△ 1.展示館「スペースドーム」、古川宇宙飛行士の特設展示、有人宇宙技術部宇宙医学生物学研究室関連施設見学
2.宇宙医学生物学研究施設の見学 |
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60分 |
問題発見学習・ グループディスカッション |
△宇宙飛行士の健康管理や健康維持のために開発された医療技術が、宇宙での生活や活動に関する健康維持に貢献するだけでなく、地球上で生活する人類の健康維持に役立つことも理解する。実験・実習を通じて、未来の医療技術に繋がる宇宙医療技術を研究開発が私たちの健康維持と未来の医療技術に重要な役割を担っていることに気付くことに主眼をおき、グループディスカッションを行う。 |
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50分 |
プレゼンテーション |
△グループ毎に、講義や施設見学実習を通じて得た知見を基に、問題発見学習に即した内容をまとめ発表する。 |
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10分 |
その他諸連絡 |
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- 本校HP SPP活動報告文より
SPP第15回講座〔医療〕は、JAXA筑波宇宙センターでの実習で、昨年度の講座に引き続き3回目の訪問となりました。今回の講座は、宇宙医学という最先端の医療技術にいて学習しました。
はじめに、宇宙教育センターの松岡先生よりJAXA航空宇宙開発機構の概要について説明が行われました。JAXAは、宇宙開発技術の最先端を担う組織で、国際宇宙ステーションISSの滞在、スペースシャトル搭乗等で活躍している宇宙飛行士の養成や探査衛星や打ち上げロケットの開発、宇宙科学全般にわたって活動をしていることが判りました。
昼食の後、展示館「スペースドーム」、古川宇宙飛行士の活躍(翌日22日に地球に帰還でしたのでタイムリー)を紹介した特設展示などを見学しました。「スペースドーム」では、日本が打ち上げた数々の人工衛星やISSに接続した日本実験棟「きぼう」の実物大モデルや宇宙ステーション補給機(HTV)の試験モデルなど展示施設は圧巻でした。
午後からは、宇宙医学生物学研究室に所属する新堀先生より宇宙医学について説明が行われました。ここでは、ISSなどで宇宙に滞在した際、微小重力空間で身体がどのような影響を受けるか、健康・メンタル面の維持・管理にどのようなことが必要なのかなど、宇宙という特殊な空間での医療には様々な技術が用いられていることを知りました。
宇宙医学生物学研究施設の見学では、パネルや展示物を中心に、宇宙めだかをはじめ宇宙酔い、体液シフト、筋萎縮など宇宙飛行士の健康管理や精神心理支援技術などの説明を受け、宇宙医学の幅の広さと深さを知ることができました。
最後に、本講座を学んだこと、興味を持ったことなどを中心にグループディスカッション、プレゼンテーションを行いました。
以上で、6回にわたって実施してきたSPP〔医療〕の講座が終了しました。健康を維持していくための免疫機能や抗原抗体反応の基礎からスタートして、健康管理、コンピュータと生物学の融合など先端医学を様々な角度から学習することができました。今後は、講座のまとめとして報告書作成実習に入り、講座全体の総括を行います。
※本講座は、講義→実験・観察→グループディスカッション→プレゼンテーションの流れを基本として構築している。また、各講座単発にまとめるのではなく、次回の講座の導入として問題発見解決能力を養うための課題を与え、事後学習・報告書作成実習で生徒自身が問題提起に対して解決していくプロセスを学習できるような教育環境を整えることに留意したい。そのためにも、生徒の活動として討論・発表を重視したい。
時間配分 |
学習内容 |
◎教師の活動
△生徒の活動 |
指導上の留意事項 |
60分 |
まとめ |
△全講座を通じて学んだことを総括した。 |
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20分 |
ワーク学習 |
△ワークシートを用いて、講座の内容をまとめた。 |
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10分 |
その他諸連絡 |
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