授業連携

未来の宇宙開発と新たなものづくりへの挑戦 ~「はやぶさ」の研究開発と地球帰還までの道のり~

新潟県・上越市立安塚中学校

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概要

<全授業を通した指導目標>

小惑星からのサンプルリターンという世界初の業績を達成した「はやぶさ」の偉業を知り、困難な状況でもあきらめずに目標達成に向けて努力することの大切さを理解する。

<対象>

中学1~3年生 70名

<期間>

平成23年9月20日

<区分>

教科 (技術)

構成表

実施日
時間
形式
人数
授業内容
1
90分
講義
70名
未来の宇宙開発と新たなものづくりへの挑戦
講師:清水幸夫
(JAXA 宇宙科学研究所 安全・品質保証室 室長)

第1回目/全1回『授業記録シート』

時間配分
学習内容
◎教師の活動
△生徒の活動
指導上の留意事項
講義
(15分)
○地球の大気の役割
20~30kmの厚さの大気が、環境を一定に保ち、宇宙線から地球を守っている。

○どこからが宇宙
100kmから上が宇宙

○人工衛星から見た安塚中学校
グーグルアースを利用して、2,000km~中学校や自分の家が映る映像まで。
人工衛星から、自分の家の屋根まで識別できることに驚きだった。
講義
(60分)
○望遠鏡から見た宇宙
ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた銀河
銀河系内の様々な宇宙

○はやぶさの紹介
イオンエンジン、太陽電池、パラボナアンテナ 、打ち上げ後の映像
はやぶさの4つの目的
(1)イオンエンジン
(2)自律航行
(3)サンプル採集
(4)小惑星からの帰還
小さい小惑星ほど、太陽系誕生のときの状態を留めている。

○はやぶさの試練
姿勢制御が失われたり、電波が受信できなくなったり、様々な試練を乗り越えたこと。
銀河同士が衝突していたり、銀河系内の超新星爆発の跡や、興味深い映像が多々紹介された。また、多くの生徒が、もうすぐ宇宙観光が実現することに興味を持った。
イオンエンジンに一番興味関心が集中した。質疑も、イオンエンジンのことについての質問が一番多かった。  
イオンエンジンと太陽光の圧力を姿勢制御に使ったとは、驚きだった。
様々な苦難を乗り越えて戻ってきたはやぶさが燃え尽きる動画や、最後の仕事としてはやぶさに「地球の姿を見せる」という話は、感動的だった。最後の一枚に地球が映り、電送中に燃え尽きて途中で途切れている映像は、何とも言えない気分にさせてくれた。はやぶさが、心を持った生き物のように感じた。 はやぶさ2号機も是非成功してもらいたい。 
質疑・応答
(15分)
Q.イオンエンジンは、どんな利点があるのか。 
A.酸化エンジンは力があるが、燃料がたくさん必要。1/10の燃料で電気推進エンジンは働く。

Q.イオンエンジンの仕組みは。          
A.熱を加えてプラズマにし、イオンをつくり、それを噴射する。
画期的な省エネエンジンであることがわかった。
講師の先生の控え室に生徒が質問に訪れ、出発時間ぎりぎりまで対応してくださって有り難かった。

授業の感想・メモ

  • 宇宙の探査は、地球の理解につながることがわかりました。 また、日本の技術水準の高さと、それを支えるJAXAのスタッフの優秀さ、困難を前に諦めない姿勢に大きな感銘を受けました。
  • 多くの生徒の心の中に今後生活する上での大切な指針を植え付けることができました。 ありがとうございました。
授業の様子1
授業の様子2

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