教員研修

釧路市こども遊学館と釧路市立大楽毛小学校テーマ『ホバークラフトづくり』

北海道・釧路市こども遊学館と釧路市立大楽毛小学校

概要

全研修を通した趣旨

(1)ホバークラフトが浮かび、進む様子を観察する活動を通して、興味・関心を高め、これまでの学習経験を生かしながら、その理由について予想する。
(2)ものづくりを通して、電気の働きについて理解を深める。
(3)1・2の活動をもとに、発達段階に見合った宇宙教育について触れる。

対象

小学6年(18名)

期間

6月6日、6月28日、7月18日、8月22日

構成表

実施日
時間
形式
人数
内容
1
30分
講義
18名
ホバークラフトが浮かび、進む様子を観察する活動を通して、興味・関心を高め、これまでの学習経験を生かしながら、その理由について予想する。
2
60分
講義
18名
ものづくりを通して、電気の働きについて理解を深める。【スチレンボードとスカート部分をつける】
3
90分
講義
18名
ものづくりを通して、電気の働きについて理解を深める。【配線】
4
60分
講義
18名
発達段階に見合った宇宙教育について触れる。

北海道・釧路市こども遊学館と北海道・釧路市立大楽毛小学校

第1回目/全4回『授業記録シート』

実施日
6月6日
合計時間
30分
参加数
18名

<今回の授業の指導目標>
ホバークラフトが浮かび、進む様子を観察する活動を通して、興味・関心を高め、これまでの学習経験を生かしながら、その理由について予想する。

時間配分
研修内容
受講者のようす・感想
研修の感想・メモ
導入
(5分)
1、ホバークラフトが進む様子を見る。
◎地面で、ホバークラフトを走らせる。
触ったり近寄ったりしないよう注意を促す。
展開
(20分)
2、ホバークラフトの観察・予想記入

・机上で浮いているホバークラフトを観察する。        

・気がついたことを、ワークシートに記入する。 
◎浮く様子だけを観察できるように本体を抑える。

△ホバークラフトの下部に、えんぴつを入れる。

△真剣に観察する。
・ホバークラフトが進まない状況を作り出し、その理由を子ども自らが探ろうとする意欲づけをする。

・プロペラ部分に手を出さないよう、注意を促す。
まとめ
(5分)
3、仕組みを知る。
△予想を発表する。

◎2つのプロペラに注目させ、それぞれの働きについて説明する。

◎興味・関心が深まったところで、次回のものづくりの告知をする。
・推進用のプロペラを外し、 片方だけにして、それぞれの役割について気づかせられるようにする。

授業の感想・メモ

  • ー2、子どもの予想より(抜粋)ー
    「つるつるするふくろがスベって前に進む」、「空気をちょっとづつ逃がして浮かんでいる」、「外の空気とプロペラを回して作る空気がぶつかって、それによってふくろがふくらみ前に進む」、「プロペラ2つの働きは、1つは、風を送り込んでいて、もう1つは、風をおこして前に進ませる働きだと思う。」 等
  • ー授業を終えてー
    子どもたちは、ホバークラフトの動きを見て、自分たちなりに仕組みや状況をなんとか言葉で表現しようと夢中になっていました。それだけ、このホバークラフトという対象が、子ども達にとって興味深いものだったのだろうと思います。理科好きな子ども達ばかりがこのクラブに集まってきている中、良い出会いをさせてあげられたと、こちらとしても自負しております。本校のSPPが、JAXAさんとの協力においてこのような大きな企画を実現させられましたことを、心より感謝申し上げたいと思います。

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第2回目/全4回『授業記録シート』

実施日
6月28日
合計時間
60分
参加数
18名

<今回の授業の指導目標>
ものづくりを通して、電気の働きについて理解を深める。【スチレンボードとスカート部分をつける】

時間配分
研修内容
受講者のようす・感想
研修の感想・メモ
導入
(5分)
1、説明を聞く
◎(説明)スチレンボードのタテ半分に線を引く

 スカート部分:ビニール袋に穴を空ける         
展開
(20分)
2、作成する

第一行程:スチレンボードに線を引く

第二行程:ビニール袋に穴を空ける

第三行程:スチレンボードとビニール袋を接着する  
◎作業をさせる中での支援
△作業
・カッターナイフの使い方に気をつける

・ビニールを、スチレンボードに対してバランス良く貼ること
まとめ
(5分)
3、片づけをする
△片づけ
・細かい部品をなくさないように、まとめて置くこと

・ゴミを拾い、教室を元の状態に戻す

授業の感想・メモ

  • 作業に入ってからは、少しでも早くつくりたい!という子どもたちの思いが伝わってきました。「次、どうするの?」と、計画より進んでしまう子がたくさん出てきて、対応が大変でした。 「早い=雑」というイメージがあるので、出来上がりに注意深く目をやったのですが、六年生という学年ということもあり、仕上がりも素晴らしかったです。今後、理科の授業構成をする際、到達度を考えるのに、今回の時間はとても貴重でした。

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第3回目/全4回『授業記録シート』

実施日
7月18日
合計時間
90分
参加数
18名

<今回の授業の指導目標>
ものづくりを通して、電気の働きについて理解を深める。【配線】

時間配分
研修内容
受講者のようす・感想
研修の感想・メモ
導入
(5分)
1、説明を聞く
◎(説明)

・モーターの赤い線と赤い導線、青い線と黒い導線を結びつける。

・電池ボックスに、導線を接続する。

・プロペラと電池ボックスを本体に固定し、広いところで試運転してみる。  
・配線を間違えると、動かなかったり、逆走したりするので、注意させる。

・電池ボックスに導線をつける際、手を切らないよう注意を促す。
展開
(20分)
2、作成する。

第一行程:導線をとりつける。

第二行程:本体に固定する。

第三行程:試運転してみる。  
◎子どもが作業していく中での支援。

△作業 
・人のホバークラフトと衝突すると、故障の原因になるので、注意させる。
まとめ
(5分)
3、片づけをする
△片づけ
・ゴミを拾い、教室を元の状態に戻す。

授業の感想・メモ

  • 全員六年生であるとは言え、やはり作業の速さにバラつきはあります。第三行程については、次回の課題にしても良いと考えていたのですが、そこまで辿り着く子がたくさんいました。しかし、安全面を考えると、プロペラがむき出しになっている状態では大変危険なので、カバーをつけることの意味について押さえながら、仕上げをしていきたいと思います。

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第4回目/全4回『授業記録シート』

実施日
8月22日
合計時間
60分
参加数
18名

<今回の授業の指導目標>
発達段階に見合った宇宙教育について触れる。

時間配分
研修内容
受講者のようす・感想
研修の感想・メモ
活動の続き
(35分)
1、作成する。

前回までの行程
終わった人から
→ プロペラのカバー作成
◎説明

△工作用紙で作成
・ハサミを使用する際、けがしないよう注意させる。
展開
(20分)
2、宇宙教育について
◎今回のホバークラフトづくりが実現した経緯(JAXAの協力)についての紹介

・JAXAという組織の仕事について

・地球だからこそ、このホバークラフトが動くのだということ
・ホームページの紹介
片づけ
(5分)
3、片づけをする。 
△片づけ
・ゴミを拾い、教室を元の状態に戻す。

授業の感想・メモ

  • 展開においては、「浮力」・「摩擦」・「重力」など、地球の特徴についてもう一度振り返りました。『宇宙の中の地球』として捉え、その存在の大切さということとつなげて、今回の活動意義を子どもたちに話しました。私自身の勉強不足もあり、宇宙教育についての十分な話や活動を与えてあげることはできなかったのですが、話を聞いている時の子どもたちの真剣な表情から、今回のホバークラフトづくりの出会いについて、その重要さを捉えられているように感じました。また、今回のホバークラフトづくりに関わって、全4回すべてに、釧路高専の浦家淳博先生が講師としてご協力して下さったので、ご報告致します。

北海道・釧路市こども遊学館と北海道・釧路市立大楽毛小学校

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